韓国ソウル市マポ(麻浦)警察署交通課は、旅客自動車運送事業法違反などの容疑で旅行会社の代表A氏、運転手B氏など63人を摘発し、取り調べ後に検察へ送致したと9日に明らかにした。
旅行会社代表のA氏は、2023年4月から外国人が利用するSNSを通じて、自家用車所有者約60人を募集し、一件あたり約6万ウォン(約5870円)を支払い、空港から宿泊先まで外国人観光客を対象に有償輸送を418回にわたりあっせんした疑いが持たれている。現行法では、営業用自動車でない自家用車を有償輸送に使用することは禁止されている。
B氏を含む運転手61人は、一件あたり6万ウォンの報酬を受け取り、外国人観光客を対象に有償輸送を行った容疑が持たれている。彼らが受け取った運賃の総額は2456万ウォン(約240万円)に上ると伝えられた。運転手61人のうち、中国国籍が53人、帰化者が7人と、大部分が外国人であることが調査で判明した。
B氏は、観光客輸送中の2023年12月27日、麻浦大橋において前方不注意により徐行していたショベルカーと衝突し、乗客のうちフィリピン国籍の1人が死亡、他の乗客およびショベルカーの運転手1人が軽傷を負う事故を引き起こした容疑もある。
彼らは組織的な体制を構築し、違法な輸送行為を続けていた。A氏は外国人観光客を対象に顧客を集め、別の旅行会社がSNSを通じて外国人観光客を募集し、A氏と違法な自家用車運転手61人をつなぐ役割を果たしていた。外国人観光客はこの仕組みを通じて、通常のタクシー料金の半額程度の費用で移動が可能であった。
このような違法な有償輸送の場合、営業用自動車保険に加入していないケースがほとんどで、監督・管理が行き届かず、犯罪リスクが存在する。さらに、事故が発生した際には保険の適用外となる可能性があり、乗客が経済的損失を被ることも多い。有償輸送を隠して通常の保険で事故を処理しようとした場合、保険詐欺の犯罪となる可能性もある。
警察は「違法な有償輸送などに対する継続的な捜査を通じて、外国人観光客が安心して旅行できる環境を整え、地域住民の平穏な日常の確保にも最善を尽くす」と述べた。
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