米中貿易戦争激化の懸念...国際金相場は史上最高値更新
米中貿易戦争激化の懸念...国際金相場は史上最高値更新
国際金価格が10日(現地時間)、史上最高値を更新した。米ドルの価値下落と米中貿易戦争の激化懸念で、代表的な安全資産である金の需要が拡大したためだ。

 ロイター通信によると、金現物は東部標準時基準午後1時54分、前取引日比2.6%上昇した1オンス当たり3160.82を記録した。この日、一時1オンス当たり3171.49ドルまで急騰し、史上最高値を記録した。

 6月限金先物も前取引日比3.19%上昇した3177.5で取引を終え、過去最高値を更新した。

 トレーディングプラットフォームTradooのチーフマーケットアナリストであるニコス・チャブラス氏は、「金は安全資産としての魅力を取り戻し、過去最高値に向かって再び上昇している」と述べた。その一方で、「米国が主要貿易国と新たな合意を結ぶことは、金価格の上昇に脅威となる可能性がある」とし、「(米国の中央銀行である)連邦準備制度の金利引き下げの見通しが弱まり、ドルが強くなる場合、金価格に逆風となる可能性がある」と指摘した。

 この日、主要6カ国通貨に対するドル価値を示すドルインデックスは1%以上下落した。ドル価値は昨年10月以来の最低水準まで下落した。

 米国のドナルド・トランプ政権の関税政策が本格的に施行される前の米国の3月の消費者物価指数(CPI)は予想外に下落したものの、トランプ大統領が対中関税を強化したため、インフレに対する懸念は依然として残っている。この日、ホワイトハウスは中国に対する関税率が125%ではなく145%であることを改めて明らかにした。

 市場参加者は、FRBが6月に金利引き下げを再開することに賭けている。FRBが年末までに合計1%ポイントの政策金利引き下げを行う可能性があるとの見方も出ている。

 貴金属取引会社アライアンスゴールドの最高執行責任者であるアレックス・エブカリアン氏は、「中央銀行が金を買い続けており、上場インデックスファンド(ETF)への資金流入と金融政策リスクが存在する限り、金価格を支える主な要因は依然として有効だ」と述べた。
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