監査院が2023年1月に公開した「広域交通網構築推進実態監査報告書」によると、監査院は広域交通網の計画樹立と構築事業の進行および事後管理などが適正に行われているかを点検するために、2021年の9月から同年の12月まで資料収集と監査を行った。
監査報告書には「シンアンサン(新安山)線の第5工区の場合、トンネルから約19km離れた区間に岩盤が砕けるなど一部断層破砕帯が存在し、地盤の状態が「非常に不良」な状態に相当する5等級であるのにもかかわらず、トンネル設計にインバートの設置が組み込まれていない」と書かれている。
インバートは円形に近いコンクリート建造物だ。鉄道公団では、都心区間に地下トンネルを建設する場合、地盤の分類等級が4等級以下で「不良」または「非常に不良」である場合、地盤の隆起現象に対応できるようトンネル底部にインバートを設置するようにしている。
監査院は、鉄道公団のこのような規定にも関わらず、第5工区トンネルの設計にインバートの設置が組み込まれていない点を指摘している。ある建設会社の研究員は「今回の事故は、地盤がもともと良くなかったか上水道の破裂などの理由により地盤が弱くなって発生した可能性がある」と話した。
チュンチョンナムド(忠清南道)クムサン(錦山)郡を通過するクレ(求礼)トンネルの工事現場で2012年11月に続き2014年7月に2回発生した崩壊事故の場合、1回目の事故はトンネルが土壌の荷重に耐えられずに発生した。2回目の事故は1回目の事故以降に追加の地盤調査を経て補強設計を行わなければならなかったが、この過程を省略したことで発生した。
今回の事故により掘削機の運転手1人が地下に孤立し、作業に当たっていた1人が行方不明の状態だ。
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