警察は午前10時すぎ、大統領室や大統領警護処のキム・ソンフン次長の公邸などの家宅捜索を試みたが、大統領警護処は「軍事上、職務上の秘密が求められる場所や物は責任者らの承諾なしに捜索・押収できない」という刑事訴訟法の条項をたてに拒否した。
このため警察は約10時間半後の午後8時半ごろに撤収した。
尹氏らは1月3日、独立捜査機関「高位公職者犯罪捜査処(公捜処)」と警察特別捜査団の拘束令状の執行を妨害した疑いが持たれている。キム氏については盗聴防止用携帯電話のサーバー記録の削除を指示した疑いもある。
この日の捜索の対象は大統領室内にある警護処の盗聴防止用携帯電話のサーバーや警護処の事務室、キム氏の公邸などだった。
警察は尹氏が昨年12月3日に「非常戒厳」を宣言してから盗聴防止用携帯電話のみを使用したことを確認し、拘束令状執行の阻止をこの電話で指示したとみている。
警察は重要な証拠となる盗聴防止用携帯電話のサーバーを入手するため、家宅捜索をこの日以前にも5回試みたが、キム氏が拒否し、いずれも捜索令状を執行できなかった。
警察は盗聴防止用携帯電話のサーバーなどについて、大統領警護処側が最大限任意提出する方針を示しており、方法と手続きについて協議していると説明した。
尹氏は4日の憲法裁判所の決定で大統領を罷免されたが、大統領などの警護に関する法律に基づき今後最大で10年間警護を受けられる。
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