トランプ大統領、前例のないFRB議長解任を試みるか...「数カ月間議論」
トランプ大統領、前例のないFRB議長解任を試みるか...「数カ月間議論」
米国のドナルド・トランプ大統領がジェローム・パウエル連邦準備制度(FRB)議長の解任と関連し、数カ月間非公式に議論したという。

 17日(現地時間)、ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は情報筋を引用し、トランプ大統領が邸宅であるフロリダ州マレラゴ・リゾートでケビン・ウォッシュ元連銀理事と一緒にパウエル議長を任期終了前に退出させ、ウォッシュ元理事を後任に任命する可能性について複数回議論したと報じた。

 情報筋は、トランプ大統領が実際に任期終了前にパウエル議長の解任を試みるかどうかについて最終的な決定を下したわけではないと述べた。これに対し、ウォッシュ元理事はパウエル議長が外部の干渉なしに任期を終えることが望ましいと助言し、反対の立場を表明したと伝えられている。2人のこのような会話は今年2月まで続き、先月初めまでパウエル議長の解任問題が取り上げられたと情報筋は伝えた。

 トランプ大統領はこの日、ホワイトハウス執務室で開かれたイタリアのジョルジャ・メルローニ首相との会談の席で、記者団にパウエル議長に関する質問に「私が彼を追い出そうとすれば、彼はすぐに辞任するだろう」とし、「彼は手遅れだ。役割を果たしているとは思わない」と述べた。

 WSJによると、スコット・ベッセント財務長官の反対にもかかわらず、一部の参謀たちは米国政府とウォール街がFRBの独立性を過度に神聖視しているとパウエル議長の交代を主張している。経済に役立たないというのが彼らの主張だ。

 パウエル議長の任期は2026年5月までで、FRBの存立根拠である連邦準備制度法によると、FRB理事は正当な理由によってのみ解任できることになっている。4年の任期が終わる前にFRB議長を解任する試みも前例がない。

 このため、トランプ大統領がパウエル議長を解任する動きを見せれば、連邦大法院まで行く可能性が高いとWSJは予想した。WSJは、「これはパウエル議長の後任にも政治的な論争が続く可能性があり、『FRB議長が政策の対立で解任される可能性がある』ということは、金融市場に相当な衝撃を与える可能性が高い」と懸念した。
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