「サムゲタン80人分」…光州で軍部隊を装う詐称「ノーショー」=韓国
「サムゲタン80人分」…光州で軍部隊を装う詐称「ノーショー」=韓国
韓国クァンジュ(光州)地域で、軍人を装い飲食店に大量注文し、現れない、いわゆる「ノーショー(No Show)」や、代理購入を持ちかけて金銭をだまし取る新手の詐欺が横行している。

光州警察庁によると、ことし1月から4月まで、光州でノーショー詐欺の通報が合計28件寄せられた。

新たな詐欺の手口としては、軍部隊の関係者を装って飲食を注文し、その後、戦闘糧食(パックメシ)を代理で購入してほしいと頼む手法が広まっている。

光州北区でサムゲタン店を営むA氏は、今月12日、自身を軍人だと名乗るB氏から「14日午後4時までにサムゲタン80人分を用意してほしい」という電話を受けた。A氏は前払いを要求したが、B氏は法人カードなので当日に決済すると答えたという。このときB氏は、軍部隊の公文書を偽造し、A氏にSMSで送信していたことが確認された。

その後、B氏は予約当日に飲み物80本も注文し、ある業者の名刺を送ってきた。彼は「戦闘糧食80人分(約960万ウォン、約95万円相当)を代わりに購入してくれれば、飲食代と一緒に支払う」とした。

不審に思ったA氏が警察に通報したことで金銭的被害はなかった。ただし、A氏はすでに調理を終えていたサムゲタンを近隣に住む高齢者らに寄付した。

単なるノーショー詐欺も多発している。今月14日、光州北区ウンアム(雲岩)洞で、寿司店を営むある飲食店の店主も、軍幹部を装った男から寿司119万ウォン(約12万円)分の持ち帰り注文を受けた後、姿を現さないノーショーの被害を受けた。この男は寿司店主に公務員証の写真を撮り、スマホで送信するなどしていた。

警察は、光州で発生したノーショー詐欺事件に関連し「業務妨害」の容疑で捜査に乗り出す方針だ。ノーショー行為は故意性が立証されれば、「詐欺等による業務妨害罪」として処罰される可能性がある。この場合、5年以下の懲役または1500万ウォン(約150万円)以下の罰金が科される。

警察関係者は「小規模事業者は大量注文が入った場合、必ず予約金を設定し、所属や公式の電話番号を確認するなど、特に注意する必要がある」と呼びかけている。

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