18日に政府ソウル庁舎で開かれた閣議に出席した韓悳洙首相=(聯合ニュース)
18日に政府ソウル庁舎で開かれた閣議に出席した韓悳洙首相=(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】韓国大統領の権限を代行する韓悳洙(ハン・ドクス)首相が6月3日に実施される大統領選に出馬するかどうかに政界の関心が集まる中、韓氏が英紙フィナンシャル・タイムズとのインタビューで出馬について「まだ決めていない」とし、「ノーコメント」と答えた。

 韓氏が大統領選出馬について直接言及したのは初めて。

 同氏は今月初旬、首相室の幹部らに自身の大統領選出馬問題について言及しないよう指示したとされる。8日にトランプ米大統領と電話会談を行った際、トランプ氏から大統領選への出馬の意向を聞かれ、「考え中」と答えたという報道はあった。

 大統領選を44日後に控えているが、出馬に関する明確な立場を示さず、政界では韓氏が出馬の可能性をうかがっているとの見方も出ている。

 韓氏は現在進められている保守系の旧与党「国民の力」の予備選には参加していないが、来月4日までに辞任すれば無所属で大統領選に出馬できる。

 世論調査会社の韓国ギャラップが今月18日に発表した調査結果によると、次期大統領にふさわしい人物を尋ねる調査で、韓氏は「国民の力」の金文洙(キム・ムンス)前雇用労働部長官、洪準杓(ホン・ジュンピョ)前大邱市長と同じ7%の支持を得た。前週から5ポイント上昇した。ただ、38%の支持を得た革新系最大野党「共に民主党」の李在明(イ・ジェミョン)前代表との差は依然大きく、保守陣営の人物の中でも明確な優位を占めていない。

 野党からの批判の声も高まっている。共に民主党の報道官はこの日、韓氏が大統領選に出馬する意向を事実上表明したとして、「直ちに公職から辞任しなければならない」と非難。「大権の欲望に捕らわれ、自らの責務を忘却し、(大統領)権限代行のポストを大権の手段にしている」として、「大統領選を公正かつ透明に管理しなければならない人が出馬の機会をうかがっている。公務員がしっかり選挙を管理できるのか」と述べた。


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