◇１～３月期のノリ輸出額 米中への輸出増で過去最高に
韓国農水産食品流通公社（ａＴ）によると、今年１～３月期のノリの輸出額は２億８１００万ドルで、前年同期比２１．１％増加した。
今年１～３月期のノリの輸出量は前年同期比７．５％増の１万１６１トンで、１５年同期（１０７６トン）比では８４４．３％増えた。
韓国海洋水産開発院（ＫＭＩ）水産業観測センターによると、前年同月比の月別ノリ輸出額の増加率は１月が７．４％、２月が５２．７％、３月が１０．９％となっている。
同センターは「相手国の需要が高止まりし、今月の輸出も前年と平年の同月比で増加すると予想される」とし、来月も輸出が増える状況が続くとの見通しを示した。
１～３月期のノリの輸出額を国別にみると、米国（５７９０万ドル）が最も多く、中国（５１１０万ドル）、日本（３４４０万ドル）、タイ（３４２０万ドル）と続いた。
前年同期比で輸出額の増加率が最も高かった国は中国（８６．５％）で、米国は２１．６％、タイは１５．９％、日本は７．２％それぞれ増加した。
中国に輸出されたノリはほとんどが焼きノリだ。
海洋水産部によると、１～３月期に中国に輸出された焼きノリ（２２５８トン）は前年同期比９７．２％増加し、焼きノリの輸出量全体の４０．３％を占めた。輸出額は同１３９．７％増の４６２９万ドル。
中国に輸出された味付けノリは２０９トンで、焼きノリの９．３％の水準だった。
味付けノリの最大の輸出国である米国向けの１～３月期のノリ輸出額は３０．６％増加。輸出量は１３６７トンで、味付けノリの輸出量全体の３０．２％を占めた。焼きノリの対米輸出量は１４０トンにとどまった。
海洋水産部の関係者は「中国では韓国ドラマや映画の影響でキンパ（のり巻き）ブームが起きて焼きノリの需要が急増し、米国ではノリスナックが根強い人気を集め、味付けノリの輸出が大幅に増えた」と説明した。
◇米中狙った「Ｋ ＧＩＭ戦略」 今年輸出１０億ドル達成なるか
海洋水産部は、ノリの輸出が増えたのは「韓流連携Ｋブランド拡散事業」など、米国と中国を狙った輸出戦略が効果を上げたためと強調する。
同部は政府が管理するプレミアム水産物ブランド「Ｋ ＦＩＳＨ」を通じて韓国産ノリの認知度を高め、米国と中国への販路拡大に向けて現地のネット通販サイトに韓国水産物専用ページを開設するなどマーケティングやＰＲのサポートを行った。
さらに、韓国ドラマ・映画を活用した水産物広報館を運営するなど、韓流と連携したブランド拡散事業も推進した。
海洋水産部の関係者は「昨年末から米国や中国などノリの需要が大きい国に力点を置いた『Ｋ ＧＩＭ（韓国ノリ）戦略』を重点的に推進し、成果を上げている」とした上で、「昨年はノリの輸出量に対して輸出額が大幅に増えたが、今年は輸出量と輸出額が共に増えており、輸出額１０億ドルの達成も可能とみている」と説明した。
昨年のノリの輸出額は９億９７００万ドルだった。
この関係者は、トランプ米政権の関税政策による輸出への影響については「今年に入り輸出対応タスクフォース（ＴＦ）通商懇談会を２回開催し、関税関連の動向を分析して投資の方向性を議論している」とし、「今後も積極的に対応する予定だ」と強調した。
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