今回の協約締結で、ポスコグループは北米鉄鋼市場進出の新たな足がかりを設け、モビリティー用の高品質鉄鋼と2次電池素材を供給する素材企業としての地位を拡大することを目指す。
現代自動車グループは、モビリティーの主要原材料の安定的な供給によって世界の主要市場や未来新事業での競争力を強化し、未来モビリティー市場をリードする計画だ。
両グループはまず、鉄鋼分野において急変するグローバル通商環境、炭素削減、鉄鋼生産転換などの課題に対応するために協力することを決めた。
ポスコグループは現代自動車グループが米ルイジアナ州で推進する電気炉製鉄所の建設プロジェクトに投資し、一部製品を自社で販売することを推進する。
現代自動車グループ傘下の現代製鉄は先ごろ、計58億ドル(約8200億円)規模の製鉄所建設計画を発表した。
原料から製品まで一貫生産体制を備える自動車鋼板に特化した製鉄所で、これまでの高炉に比べ二酸化炭素(CO2)排出量を減らしながら高品質の製品を生産し、年間270万トン規模の熱延・冷延鋼板を生産する計画だ。
メキシコに自動車鋼板工場を持つポスコグループは、ルイジアナ州の製鉄所への投資を通じ、過去約10年間保護貿易の障壁に阻まれていた北米鉄鋼市場への進出に向け足場を固める方針だ。
両グループは2次電池の素材分野でも安定的な供給網確保のために協力し、世界的な電気自動車(EV)のキャズム(普及前の溝)以降のグローバル市場に積極的に対応する戦略だ。
ポスコグループは海外の塩湖や鉱山の所有権を取得するなどしてリチウムの原材料を安定的に確保しており、国内外の事業場でEV用水酸化リチウムと正・負極材を生産している。
ポスコグループの2次電池素材事業の競争力と現代自動車グループのエコ未来モビリティー技術力を融合させ、供給網構築や次世代素材開発分野などで協業の可能性を模索する計画だ。
また、次世代素材の開発など長期的にシナジー効果を発揮できる分野を発掘する形で協力を続けていく予定だ。
李周泰(イ・ジュテ)ポスコホールディングス未来戦略本部長(社長)は「両社のシナジーを基に、グローバル通商圧力とパラダイムの変化の中で鉄鋼や2次電池素材などグループ事業全般にわたり成長を続けられる解決策を見いだすことができるだろう」と述べた。
現代自動車グループの関係者は「今回の協約により、米国などグローバル市場での事業機会を拡大し、未来モビリティー分野での持続可能な成長と電動化リーダーシップ確保の土台をより強固なものにする」と強調した。
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