黄海の大延坪島から見た北朝鮮・黄海道(資料写真)=(聯合ニュース)
黄海の大延坪島から見た北朝鮮・黄海道(資料写真)=(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】北朝鮮が衛星利用測位システム(GPS)を妨害する電波を発信し、多くの国・地域の航空機が影響を受けているとする韓国政府の問題提起について、国連の専門組織である国際民間航空機関(ICAO)が深刻な懸念を表明し、再発防止を求める決定文を採択した。韓国外交部が21日、明らかにした。

 先月10日から今月4日までカナダ・モントリオールで開催されたICAO理事会でこのような内容が盛り込まれた決定文が採択され、ICAO理事会議長名義で北朝鮮に通知されるという。

 決定文には▼北朝鮮から発信されるGPS妨害電波に対する重大な懸念表明▼これまでの理事会決定や国際民間航空条約(シカゴ条約)などの順守要求▼再発防止保障要求――などの内容が含まれた。

 韓国政府は昨年10月2日から今年2月14日にかけ、北朝鮮のGPS妨害電波により、20カ国・地域の約4400機の民間航空機が影響を受けたことで、これをICAO理事会に正式議題として提起。ICAO理事会に専門家を派遣し、韓国側の調査結果の客観性を説明し、強力な対応を求めていた。

 ICAOは昨年6月、初めてGPS妨害電波の主体として北朝鮮を名指しした決定文を採択した。2012年と16年にもGPS妨害電波への懸念を表明する決定文は採択されたものの、北朝鮮が名指しされてはいなかった。

 政府は「北の行動を注視しながらGPS妨害電波の発信のような挑発に対して国際社会との協力の下で厳重かつ団結した措置がなされるよう努力していく」との姿勢を示した。


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