韓国軍、4基目の偵察衛星打ち上げ成功…独自監視能力を強化
韓国軍、4基目の偵察衛星打ち上げ成功…独自監視能力を強化
韓国国防省と防衛事業庁は22日、韓国軍の4基目となる偵察衛星が米フロリダ州のケープカナベラル宇宙軍基地から打ち上げに成功したと発表した。現地時間21日午後8時48分ごろの打ち上げで、約15分後にスペースXのロケット「ファルコン9」から正常に分離、予定の軌道に投入された。

 衛星は約56分後、地上局との交信にも成功し、状態は良好という。今後、国防科学研究所(ADD)主導で性能試験を行い、軍による運用評価を経て、本格的な監視偵察任務に就く。

 国防省と防衛事業庁は、今回の4号機打ち上げ成功により、韓国軍が独自の監視偵察能力を強化したと強調。韓国型3軸体系の要となる戦力増強であり、北朝鮮の核・ミサイル脅威に対応する「キルチェーン」能力の向上に繋がると意義付けた。

 4号機は、すでに打ち上げ済みの2、3号機と同様に合成開口レーダー(SAR)を搭載。昼夜や天候に左右されず、高解像度の画像情報を取得できる。1、2、3号機と合わせた群運用により、再訪周期を短縮し、北朝鮮の挑発兆候をより迅速かつ正確に把握することが可能になる。

 4号機は防衛事業庁の管理の下、ADDと韓国企業が協力して開発。軍の戦力強化に加え、宇宙安保の重要性が増す国際情勢に対応するため、韓国の衛星開発技術の蓄積に貢献するとしている。

 防衛事業庁のソク・ジョングン庁長は「今年中に残る偵察衛星も打ち上げる予定だ」と述べ、さらに「現在開発中の超小型衛星の打ち上げも実現すれば、韓国軍は独自の宇宙戦力を確立し、国防宇宙強国へと飛躍できる」との見解を示した。

 同庁長はまた、宇宙作戦遂行能力の高度化に向け、韓国に地上発射場を建設し、自国技術によるロケットでの衛星打ち上げを目指す方針を明らかにした。
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