安重根の遺墨「緑竹」(テイン提供)=(聯合ニュース)≪転載・転用禁止≫
安重根の遺墨「緑竹」(テイン提供)=(聯合ニュース)≪転載・転用禁止≫
【ソウル聯合ニュース】韓国の独立運動家、安重根(アン・ジュングン)の未公開の遺墨(故人が残した書画)「緑竹」がオークションに出品され、韓国・LS電線の故具泰会(ク・テフェ)名誉会長の次女、ク・ヘジョン氏が落札したことが、23日分かった。

 ヘジョン氏は、前日に行われたオークションで日本人が所有していた「緑竹」を9億4000万ウォン(約9300万円)で落札した。

 安重根は1909年10月に初代韓国統監を務めた伊藤博文元首相を中国・ハルビン駅で暗殺。その後、旅順の監獄に移され、翌年3月26日に死刑となった。

 「緑竹」は安重根が死刑執行を前に、漢詩の一つである五言詩を集めた「推句」の一節を記した書で、生前に多くの遺墨として残すほど心に深く刻んでいたとされる。

 ヘジョン氏は「安重根義士の崇高な志をより多くの方に伝えようという思いから遺墨を落札することになった」と説明した。

 この遺墨は国立博物館などの公共機関に寄託され、学術研究や一般市民への公開などに活用される見通しだ。

 ヘジョン氏の夫の李仁禎(イ・インジョン)アジア山岳連盟会長も安重根の遺墨「日通清話公」を落札し、国家機関の韓国学中央研究院に寄託している。この遺墨は現在、国家遺産の「宝物」に指定されている。


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