2023年11月、北朝鮮が南北軍事合意の全面破棄を宣言したことを受けて監視所の復元を行う北朝鮮兵(韓国国防部提供)=(聯合ニュース)≪転載・転用禁止≫
2023年11月、北朝鮮が南北軍事合意の全面破棄を宣言したことを受けて監視所の復元を行う北朝鮮兵(韓国国防部提供)=(聯合ニュース)≪転載・転用禁止≫
【ソウル聯合ニュース】韓国の監査院は24日、2018年の南北軍事合意に基づき北朝鮮が破壊した北朝鮮軍最前線の監視所について、無力化の検証を十分に行わなかった疑惑が持たれている文在寅(ムン・ジェイン)政権当時の国防部長官ら6人の捜査を検察に要請したと発表した。 

 捜査対象者には文在寅政権で国防部長官を務めた鄭景斗(チョン・ギョンドゥ)、徐旭(ソ・ウク)氏をはじめ、国防部と韓国軍合同参謀本部の関係者が含まれているという。

 韓国と北朝鮮は、南北軍事合意に基づき非武装地帯(DMZ)内の監視所を各10カ所破壊し、各1カ所は現状のまま保存した上で兵力と装備を撤収し、現場検証を実施した。

 韓国軍当局は当時、北朝鮮軍の監視所1カ所当たりに7人ずつ、計77人の検証団を派遣して現場調査を行い、監視所は完全に破壊されたと発表した。

 北朝鮮は23年11月に南北軍事合意の全面破棄を宣言して監視所の復元に乗り出したが、監視所に地下施設が存在する可能性が提起され、韓国軍当局の検証がずさんだったとの疑惑が持ち上がった。

 予備役将官らの団体が昨年1月、これら疑惑に対する公益監査を請求。監査院特別調査局は同年3月、国防部などを対象に監査に着手し、約1年後の先月末に大検察庁(最高検)に軍関係者6人の捜査を要請した。


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