韓国が中国に「深い憂慮」伝える　黄海に無断設置した構造物で

【ソウル聯合ニュース】韓国外交部は２４日、韓中両国が前日にソウルで局長級の海洋協力対話を開き、黄海の韓中暫定措置水域に中国が無断設置した構造物など海洋問題全般について幅広く協議したと発表した。

　協力対話で外交部の姜英信（カン・ヨンシン）東北・中央アジア局長は黄海上の構造物に対する政府の「深い憂慮」を伝え、韓国の正当で合法的な海洋権益が侵害されてはならないという立場を強調した。

　これに対し中国側は、構造物は純粋な養殖目的の施設であり、領有権や海洋境界画定問題とは無関係であると説明した。　　

　中国は韓中暫定措置水域に「養殖施設」と主張する構造物を２０１８年と２４年に設置した。２２年には管理施設と称し、ボーリング設備のような構造物も設置した。

　黄海では韓中の排他的経済水域（ＥＥＺ）が重なって境界線が画定しておらず、両国は００年に漁業協定を締結し、暫定措置水域を設けた。協定で域内の構造物の無断設置は禁じられている。

　同構造物を巡り、韓国政府は２月、調査船を同海域に派遣し点検を試みたが中国側が阻止。これを機に、韓国では政界を中心に対応強化を求める声が高まった。