暗い過去を抱えながら明るく生きていこうとするジンヒョクを演じるチュ・ジフンは、この映画をケーキに例え「ラッピングされたケーキを取り出してみたら、甘いけれど後味はほろ苦い」と説明した。
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日ごろから人間のニ面性に興味があったというチュ・ジフン。撮影しながら深く入り込んでいき、自我を見出した部分もあった。撮影初期にはそうした深みにはまり込み、スタッフから入り込みすぎだとアドバイスもされた。どの役で出演依頼を受けたのか知らないまま脚本を読みジンヒョクが気に入ったところ、実際にジンヒョクを演じることになったという。ソンウはキム・ジェウク、ギボムはユ・アイン、スヨンはチェ・ジホ、それぞれが役にぴったり合っていると強調した。
魅力的なゲイのパティシエ、ソンウを演じるキム・ジェウクは「これまでのゲイのキャラクターは暗くてつらそうな姿が描かれていたが、拒否感を感じない程度に自然に見ていられるキャラクターとして描くことがカギだった」と語った。出演を決めてからは、覚悟ができていたので苦労はなかったという。劇中、フランス人俳優とのラブシーンもあるが「撮影前に“恋に落ちるんだ”とマインドコントロールしました」と明かした。しかし、実際に撮影現場に入ると体が固まってしまい、ぎくしゃくとしない演技を見せるのに苦労したと振り返った。
映画は、日本の人気漫画家よしながふみさんの作品『西洋骨董洋菓子店』が原作。ミン監督は、6年前に飲食にまつわる作品を構想していたところ、友人からこの漫画を贈られたという。「つらくて痛いストーリーを、つらくない振りをしてさらりと表現する原作の視覚が魅力的だった。アンティークは時間が経つほど価値が出るが、ケーキは時間が経てば変わってしまう。相反する2つのものを1つの空間に盛り込んだ眼目が印象的だった」と語った。原作の盛りだくさんの内容を短くまとめるためにかなり苦悩したが、軽さと重さ、明るさと暗さを調和させ、漫画的な想像力を思う存分発揮できるよう努力したと説明した。
『アンティーク~西洋骨董洋菓子店』は来月13日封切り予定。
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