■世界的な金融危機、国内実体経済も失速
 9月に米大手証券会社リーマン・ブラザーズが破産法の適用を申請したことが大恐慌にも匹敵する世界的な金融危機の発端となり、韓国経済も直撃弾を受けた。対ドルのウォン相場は一時1ドル=1500ウォン台に急落、株価は半分に下がり、不動産取引も途絶えた。資産デフレの深刻化で消費者心理が冷え込み、企業と銀行は資金繰りに苦しめられ、一部企業は不渡りを出している。来年の経済成長率は2%台まで落ち込むものと予想されるなど、危機は現在進行中だ。

パク・テファン の最新ニュースまとめ

■米国産牛肉輸入問題とキャンドル集会

 米国産牛肉の韓国輸入に関する韓米交渉が4月に妥結したが、その内容に市民団体や野党が反発、インターネットを中心に高まった国民の不満は街に流れ出し、全国で100日以上にわたりキャンドル集会が続けられた。結局、政府は米国と追加交渉を行い、輸入する米国産牛肉を月齢30か月未満に制限し、一部の部位を輸入禁止品目に入れるなどの譲歩を引き出した。この問題で国政も混乱し、発足間もない新政権に大きな打撃を与えた。

■李明博政権発足と与大野小の国会

 李明博(イ・ミョンバク)大統領が2月25日、「経済再生」「実用主義」を掲げ第17代大統領(任期5年)に就任した。4月には第18代国会議員総選挙が実施され、与党ハンナラ党が過半数議席を確保し、議会の掌握力は4年ぶりに保守陣営に移った。

■金剛山観光客射殺事件と南北関係の冷え込み

 7月11日、北朝鮮・金剛山観光地区で韓国人観光客の女性が軍統制区域に入ったところを北朝鮮軍に射殺された。政府は金剛山観光を中断する一方、韓国当局による現場調査の受け入れを要求したが、北朝鮮は韓国側に責任があるとして対話そのものを拒否し、南北関係が急速に悪化し始めた。北朝鮮は、韓国民間団体による北朝鮮向けビラ散布、南北共同宣言と南北首脳宣言の履行問題なども取り上げ、ついに12月1日付で開城観光の中断や京義線陸路通行の制限などの措置に踏み切った。

■金正日総書記の健康悪化説

 北朝鮮の金正日(キム・ジョンイル)総書記が8月中旬ごろ脳血管系の疾患で倒れたと伝えられ、後継者問題など北朝鮮体制の将来と北東アジア情勢に及ぼす影響に国際社会の関心が集まった。金総書記が北朝鮮政権樹立60周年(9月9日)の記念行事を欠席したことから健康悪化説は本格的に取りざたされ始めたが、韓国の国家情報院は金総書記が脳血管系の異常で倒れたものの回復中との見解を明らかにした。10月以降は北朝鮮メディアによる金総書記の公開活動報道が続いている。

■国宝第1号の崇礼門が放火で焼失

 600年にわたりソウルを見守ってきた国宝第1号の崇礼門(南大門)が2月10日、社会に不満を抱く70代の男の放火で焼失した。これを悼む国民が多数現場に足を運び、文化財に対する管理体制なども問題に挙げられた。現在復元作業が進んでおり、2012年ごろの完成を予定する。

■チェ・ジンシルら芸能人が相次ぎ自殺

 俳優のアン・ジェファンさんが9月8日、自殺から半月ほどたったころに遺体で発見され、多額の借金に苦しんでいたことが明らかになった。10月2日には20年間芸能界で活躍してきたトップ女優のチェ・ジンシルさんが自殺した。チェさんはアンさんの借金問題にかかわりがあったといううわさや、インターネット上での悪意の書き込みなどに悩んでいた。芸能界ではさらにチャン・チェウォンさん、キム・ジフさんなどの自殺が続き、社会ではネット上の悪質な書き込みに対する自省論なども起きた。

■競泳パク・テファンら、北京五輪で快挙

 19歳の競泳選手パク・テファンが、北京オリンピックの男子400メートル自由形で金メダルを獲得した。韓国競泳史上初の五輪金メダル。韓国は柔道のチェ・ミンホを皮切りに、パク・テファン、女子重量挙げで5つの世界新記録を立てたチャン・ミランほか、野球、アーチェリー、テコンドーなど金メダルにわいた。金13、銀10、銅8と、五輪最高の成果を収めた。

■サムスン不正事件、李健熙会長ら退陣

 サムスングループに勤めていた弁護士が、グループの不正資金蓄財、政官界へのロビー活動を告発し、同グループに対する特別検事チームが組まれた。在宅のまま起訴された李健熙(イ・ゴンヒ)グループ会長は結局、国民への謝罪の後にグループ会長職を退いた。李前会長は、エバーランド転換社債の便法的贈与とサムスンSDS新株予約権付社債の低価発行については控訴審で無罪判決を受けたが、脱税に関しては執行猶予付きの有罪判決を言い渡された。

■韓国人初の宇宙人飛行士イ・ソヨン、宇宙に立つ

 4月8日にカザフスタンのバイコヌール宇宙基地から、韓国人初の宇宙飛行士イ・ソヨンさんを乗せたロシアの宇宙船が旅立った。イさんは国際宇宙ステーション(ISS)で8日間、18種類の科学実験や地上との交信を行い、同月19日に地球に帰還した。国内で3万6000倍の競争率をくぐり抜け宇宙飛行士に選ばれたイさんは、世界475番目、女性としては49人目の宇宙飛行士となった。韓国は世界で36番目に宇宙飛行士を出し、11番目に宇宙科学実験を実施した国として記録された。

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