ユンナ=(聯合ニュース)
ユンナ=(聯合ニュース)
約束時間は午前11時。韓国外国語大学3年(日本語学科)のユンナは、授業を終え息を切らせ駆けつけた。本当は11時までの授業だったが少し早めに抜け出し、先生に断ると「いい成績は期待するな」と言われてしまった。

ユンナ の最新ニュースまとめ

 2004年日本でデビューし、韓国では”オリコンの彗星”と呼ばれるユンナは、韓日を往復する忙しい日程の中でも、専攻以外に実用中国語を受講し、副専攻では文化コンテンツも履修している。一度も休学せず学業と芸能活動を並行しているユンナを、周りは”ど根性娘”と呼ぶ。

 最近では、主演する日本映画『今度の日曜日』封切りに先立ち日本でのプロモーションに参加し、韓国では3rdアルバム・パートA『Peace Love &Ice cream』を発表した。
「映画ですか?正直、自分の演技を見るといてもたってもいられません。知り合いなどはわたしの演技は4割だけが自然、6割は不自然だと指摘します。でも今回の映画では心の傷を抱え日本に留学する大学生を演じたため、ぎこちなさがキャラクターにぴったりだったそうです(笑)」。

 気さくに笑うが、3rdアルバムにも率直さとどん欲さがにじむ。ギターとピアノをベースにしロックに基盤をおく音楽は、ジャンルを超え自由に音楽領域を行き来している。『Break Out』で強いギターリフのあか抜けないLAメタル風のロックを聴かせたかと思えば、自作バラード『愛する』ではこれ以上ないほど切々と歌い上げる。『Luv U Luv U Luv U』は初めて披露するダンス曲、モダンロックのムードの『My song and…』とピアノソロ自作曲『She is』はクリアな音色が甘くてかわいらしい。

 スウェーデンの作曲家が参加したタイトル曲『1、2、3』は、『暗証番号486』『テレパシー』など前作の延長線にある。リズムはソウルパンク、メロディはカントリー風だが、感覚的な歌詞で古風な雰囲気を半減させた。「前作の延長線にある曲を歌うとの義務を感じていました。大衆が求める音楽に耳を傾けながら自分のスタイルを生かせたことになります。日本のジャニーズ風の音楽を手がける親しいプロデューサーが自作のバンド音楽を聴かせてくれながら、30人中4人が好きになってくれるなら満足する、”世の中を1ミリだけ明るくしたい”と言いました。それを聞いて、若いくせにわたしがこれまで格好ばかりつけていたことに気づきました」。

 子どもっぽく見える顔がコンプレックスだったユンナは、格好よく強いイメージを与えようとステージでは笑顔を見せなかったという。しかし、これからは格好つけることをやめ聞く人の心に歩み寄ろうと考えたところ、気持ちが楽になり音楽が豊かになったと語る。おかげでレコーディングのたびに逃げ出したくなる気持ちや、タイトなスケジュール通り動くことへの拒否感がなくなった。歌を除けば自分に残されるものは何もないと認識もし、永遠に生きられないなら可能な時に一生懸命に歌うと心に決めたのだ。

 近ごろはジャズにエレクトロニックを加えたオルタナティブ・ロックなど、やりたいことがあまりにも多いという。新しい音楽を聴くと目が輝いてしまうと言いながら、最近聴いたアルバムの感動を語ってくれた。
 3rdアルバムは発売前に音源が違法流出するという気苦労があった。また、同年代歌手の中ではインターネットユーザーの評価が多いほうで、気が小さいためすべて読んでしまい、時には腹を立てることもあるのだとか。「心血を注いだことをすべてわかってほしいということではありませんが、評論家でないのなら音を分析するのではなく、楽しんでもらいたい。音楽は音を楽しむものだから」。それがユンナ流のアルバムの聴き方だ。 
 サードアルバムのパートAに続き、シリーズでパートBも出るという。
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