中央選挙管理委員会による開票の結果、国会議員再選挙5区でハンナラ党は1区も勝利を得ることができなかった一方、民主党は民心の流れを示す勝負区、仁川・富平乙で1勝を上げた。与野党とも内部対立がみられた慶州、全州・徳津と完山甲では無所属候補が勝利を収めた。
慶州は親朴(親朴槿恵(パク・クネ)元ハンナラ党代表)系の鄭寿星(チョン・スソン)候補がハンナラ党の丁種福(チョン・ジョンボク)候補に勝利。全州・徳津と完山甲では鄭東泳(チョン・ドンヨン)候補、辛建(シン・ゴン)候補の無所属連帯が民主党候補をそろって退けた。蔚山では進歩陣営の単一候補に立った進歩新党の趙承洙(チョ・スンス)候補がハンナラ党の朴大東(パク・デドン)候補を大差で破り当選した。
また民主党は、仁川・富平乙とともに首都圏基礎団体長補欠選挙地域の始興でも金允植(キム・ユンシク)候補を始興市長に当選させ、首都圏勝負でハンナラ党に完勝した。
ハンナラ党は李明博政権初の国会議員再選挙を含む「ミニ総選挙」に完敗したことで、政局首都圏掌握が困難になることが予想される。与党勢力の国政運営リーダーシップも一部損傷が見込まれる。朴ヒ太(パク・ヒテ)代表をはじめ指導部に対する責任論が浮上する可能性も排除できなくなった。また、親朴系の候補が党候補との対決に勝利したことで、朴元代表の党内影響力が拡大することも予想される。親李(大統領)と親朴間の対立が深まる可能性もある。
一方、民主党は首都圏勝負での勝利とハンナラ党の完敗で、ひとまず「2分の1の勝利」は記録したと評価される。今後は「今回の選挙で現政権の実情に対する民心の審判が明らかになった」と主張し、政局主導権の掌握に打って出る見通しだ。ただ、離党した上で無所属出馬した鄭候補と辛候補が党復帰を進め、党内の非主流派がこれに加勢する場合、派閥間対立に火が着く可能性もあるとみられる。
進歩新党は、この選挙で候補の一本化を図り、党旗上げから1年余りにして初めて院内入りを果たすという宿願を達成した。
中央選挙管理委員会は、この日全国16地域で実施した再選・補欠選挙で、教育監選挙を除いて全有権者131万9614人中45万4714人が投票し、暫定34.5%(国会議員再選挙は40.8%)の投票率を記録したと明らかにした。
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