【ソウル10日聯合ニュース】昨年4月に米国産牛肉の牛海綿状脳症(BSE)リスクを報じたMBCの時事情報番組「PD手帳」制作陣と映画俳優を相手取り、牛肉輸入会社が損害賠償請求訴訟を起こした。同番組の報道と関連し、牛肉輸入会社が民事訴訟を提起したのは今回が初となる。
 訴訟を起こした肉類輸入会社エイミートと精肉店・食堂加盟店のオレドリームを経営するパク・チャンギュ社長は10日、「PD手帳」の米国産牛肉関連報道により被った営業損失に対する損害賠償を求める訴状を、ソウル南部地裁に郵送したと明らかにした。
 被告はMBC、番組制作スタッフ5人、米国産牛肉について否定的な発言をした映画俳優1人で、請求額は総額3億ウォン(約2500万円)。パク社長は「実際の被害額は15億ウォン程度だが、ひとまず3億ウォンを請求した」と話した。MBCの報道で消費者は米国産牛肉を食べなくなり、2007年まで繁盛していたオレドリームの食堂も数十店舗が店をたたみ、キャンドル集会などで牛肉輸入が1か月延期されたことでも、大きな被害を受けたと主張している。米国産牛肉輸入業界全体の被害額は約3000億ウォンに上るが、被害状況が異なるため訴訟手続きに困難があり、先に訴訟を起こすことになったと説明した。
 一方、社団法人韓国輸入肉協会は、協会レベルではまだ訴訟を起こしていないが、企業が個別に訴訟を起こしたり準備していることは把握していると述べた。

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