姜尚中教授=(聯合ニュース)
姜尚中教授=(聯合ニュース)
【東京17日聯合ニュース】在日同胞2世の姜尚中(カン・サンジュン)東京大学教授が17日、先月逝去した金大中(キム・デジュン)元大統領との対談内容をまとめた書籍を発刊した。
 「リーダーは半歩前を歩け~金大中というヒント」と題した書籍には、姜教授が2003年に退任した金元大統領と初めて会って以来、5年余りにわたり金元大統領を訪ね、交わした対話内容が収録されている。

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 2000年6月の南北首脳会談をテレビで見て戦慄(せんりつ)を覚えたという姜教授は、2003年に講演のため訪韓した際、ようやく金元大統領に会うチャンスを得た。訪問時には非常に緊張したが、金元大統領と話し始めるとすぐにリラックスできたという。「笑顔が父親に似ていた」と、当時を振り返っている。

 また、2005年に東京大学での講演のため訪日した金元大統領を出迎えたときのエピソードも紹介している。姜教授は急いで羽田空港に向かったが、ロビーは同じ日に訪日した韓流スター、ペ・ヨンジュンさんのファンで埋め尽くされていた。

 金元大統領はこうしたエピソードをうれしそうに振り返ったという。姜教授は「金元大統領が進めていた日本文化開放がなければ、韓流ブームも起こらなかっただろう」と指摘する。「(内部で日本文化開放に反対する人々に対し)のみ込まれてしまうような文化なら、ないほうがましだと説得したようだ。それだけ(金元大統領は)民族の文化に対する自尊心が高かった」と回顧した。

 ことし4月、車いすに乗り姜教授を迎えた金元大統領は、「歴史は引き返すことはあっても後退はしない」「民族の統一が悲願」と力説したという。これが最後の対話となった。

 姜教授は21日に訪韓し、夫人の李姫鎬(イ・ヒホ)氏に本を手渡す予定だ。

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