マスコミ試写会で会見するイ・ジャンス監督(右)と、主演俳優ら=4日、ソウル(聯合ニュース)
マスコミ試写会で会見するイ・ジャンス監督(右)と、主演俳優ら=4日、ソウル(聯合ニュース)
韓国と日本がそれぞれの長所を生かした<テレシネマプロジェクト>の初作品『顔と心と愛の関係』がこのほど、マスコミ試写会を通じ公開された。サムファプロダッションが率いるテレシネマプロジェクトは、日本の精密なストーリー構成能力と国内スター級プロデューサーの演出、韓流俳優の出演で、テレビと映画の二兎(にと)を追う公算から出発した企画だ。
 
『顔と心と愛の関係』は、『天国の階段』(2003年)などを演出したプロデューサー、イ・ジャンスさんがメガホンを取り、カン・ジファンイ・ジアが主演した。シナリオは日本の脚本家の大石静さんが担当した。
 
しかし、ベールを脱いだ作品は予想と異なり、そうした期待に応えられるのは容易でないと思われる。イケメンデザイナーと雑誌社女性記者の恋を描いたロマンチックコメディーだが、まず、一時的な視覚障害でぶさいくな女性が美女に見える設定がさほど新鮮ではない。チャーリー・チャップリン演出・主演の『街の灯』(1931年)以降、複数の映画で似たような形で取り上げられた。
 
また、「あなたは夢見ていた女性」などといったオーバーなせりふは映画前半では笑いを誘うが、何度も繰り返されるために後半では効果も薄れる。スクリーン初挑戦のイ・ジアは、コミカルな演技に重点を置きすぎ、ヒロインの痛みを十分に表現できなかった感もある。
 
それでも、コメディーとメロドラマを合わせたスタイルの映画を好む観客なら、それなりに楽しめることだろう。
 
テレシネマ7本は、今月から劇場で順次上映され、来年半ばに韓国のSBSと日本のテレビ朝日を通じ放映される予定だ。上映時間は2時間程度で、テレビ版と劇場版に違いはない。
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