辞任を表明する李完九知事=3日、ソウル(聯合ニュース)
辞任を表明する李完九知事=3日、ソウル(聯合ニュース)
【ソウル3日聯合ニュース】李完九(イ・ワング)忠清南道知事が同道に建設予定の世宗市計画に対する政府の修正方針に反発し、辞意を表明した。ソウル・汝矣島の国会議事堂で3日午後に記者会見を開き、知事職を退くと宣言した。李知事はこれまで「世宗市原案推進に知事職を懸ける」と発言してきた。1995年の民選地方自治制施行以来、現職知事が任期途中で辞職するのはこれで4人目。
 李知事は、「国民の皆さんにささげる文」を発表。世宗市計画の修正が公論化された今、法執行の中断と約束を守れなかったことについて、だれかが責任を取らなければならないと強調した。国家均衡発展に賛同した国民、原案推進を求めた道民の願いを守ることができず、政治的責任から退くことを許してもらいたいと謝罪した。
 国家発展、地域発展に向け、原案より良い代案はないとの結論に至ったとしながら「知事として、昨日は法執行に協力してほしいと言い、今日は正反対の論理で違うことを言うというような自信はない」と述べた。また、自身の辞職で世宗市問題を解決できないことはよく分かっているとしながらも、「国民が政治家に望む大きな価値を、口ではなく全身で語ろうと思う。すべての葛藤(かっとう)と分裂を和合という溶解炉で溶解させる契機となることを希望する」と強調した。
 李知事の辞職で、世宗市問題をめぐる与党ハンナラ党内の葛藤も悪化する可能性があると思われる。与党の政局運営にも少なくない負担となりそうだ。ただ李知事は、「見解が異なっても党内で争うことが真の政党政治」だと述べ、ハンナラ党離党の考えはないことを明らかにしている。

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