【ソウル11日聯合ニュース】政府が11日に発表した世宗市修正計画で打ち出した世宗市の未来像は、国内のどの大都市にも見劣りしない自足型の名品都市といえる。 
 世宗市発展案通りに2020年まででに忠清南道に世宗市を完工した場合、暮らしやすく所得水準も高い都市に挙げられる京畿道・果川、蔚山、慶尚北道・浦項、大徳(大田)と比べても、総合的に優位に立てるのではないかという意見も出ている。それほどにこの発展策は、産業、科学、国際、教育、文化、住居、環境、交通などがあまねく考慮されているというのが政府の説明だ。
 政府は構想のポイントとして、市内に住む人が同じ市内の職場で仕事を終えた後も市内で文化・余暇生活を楽しめる都市、優秀な小中高・大学があり、子どもを海外留学させ父親は国内から学費を送金するという生活が必要ない都市、スウェーデンのエコロジー開発地区・ハマービーのような省エネルギー・エコロジー型のグリーン都市を掲げた。鄭雲燦(チョン・ウンチャン)首相が「主婦が暮らしやすい都市になるようにすべき」と何度も繰り返したことも、こうした条件を備えた自足型の高級都市をつくるという意志の表れとされる。
 まず、世宗市の構造はこれまでと同様、中央の緑地空間を中心に、各種の都市機能がこれを囲むという環状型を維持する。しかし、都市の性格は、「行政中心複合都市」から「教育科学中心の経済都市」に改められ、都市機能と土地利用計画も大きく変わる。市開発の新たな軸として、科学、教育、経済、グリーン、グローバルという5大新成長機能を設定し、▼先端・グリーン産業地区▼グローバル投資誘致地区▼大学研究タウン▼中心商業・業務・文化地区▼研究・ベンチャー・国際交流地区――が互いに鎖のようにつながる形にする。
 市の西側に入る研究・ベンチャー・国際交流地区には、市の中核施設となる国際科学ビジネスベルト(330万平方メートル)が造成される。基礎科学研究院や融合・複合研究センター、重イオン加速器団地、国際科学大学院と、国策シンクタンク16機関が入る。特に、国際機関や多国籍企業のアジア本部を誘致することで、ジュネーブのような都市に育てるとの目標の下、科学・医療関連の資機材関連の総合展示場や、大規模な国際会議を開催できるコンベンションセンター、ホテルなどを建設する予定だ。
 科学ビジネスベルトの右側には、サムスンなど大企業の新規投資を基盤とした先端・グリーン産業地区(347万平方メートル)が、錦江を挟んだ対岸にはグローバル投資誘致地区(190万平方メートル)ができる。市の南東には大学研究タウン(350万平方メートル)を予定しており、すでに高麗大学の融合複合大学とKAIST(韓国科学技術院)の第2キャンパス誘致が確定した。
 また、全国どこへでも2時間以内、市内ならば20分以内のアクセスを可能にする先端交通体系も整えられる。
 一方、市民に対し多様な文化スペースを提供し、外国人にとっても暮らし良く仕事のしやすい都市にするというのが、政府の目標だ。
 国際ビジネスベルトの中に設けられる中心商業・業務・文化地区は、ビジネスの場であると同時に文化・リゾート・レジャー・ショッピング空間になる。市民の憩いの場として、中央公園(約280万平方メートル)がつくられる。5つの人工島と文化施設が集まる湖水公園を中心に、国立樹木園や国立図書館、歴史民俗博物館などの文化クラスター、スポーツテーマパークなどが入る。市の完成に先立ち、アートセンターと国立図書館を2012年、都市建築博物館を2014年までに建設する予定だ。
 教育、医療環境は先進国型を目指す。教育面では学級当たりの児童・生徒数を経済協力開発機構(OECD)水準の20人とし、ユビキタスを利用した学習情報体制を運営し、教科教室制や無学年制などのカリキュラムを導入する。高校は自律型の私立・公立高校や、外国語高校、科学高校、芸術高校などの特殊目的高校、外国人学校などを設立するが、これら学校をひとところに集め一部の教科や施設を共同運営する「スクールタウン」造成も検討することにした。
 医療サービスについては、人口50万人を考慮すると2700~4650床を新たに提供する必要があると、政府は判断する。人口が増加する場合には、大型病院が建てられることになるとみている。
 教育科学都市にふさわしく、科学者の施設優先利用策を講じ、住宅特別供給を実施する。外国人(外国企業)に対する優待策としては、住宅特別供給のほかに、各国の住宅スタイルを取り入れた多文化の地域づくりを通じ、外国人が好みに応じ住宅を選べるようにする方針。英語の通訳・翻訳サービスや、専門の診療病院の指定、専用ホットラインなどのサービスも提供する。
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