【ソウル19日聯合ニュース】来月2日に投開票が行われる第5回統一地方選挙の公式選挙運動が、20日から本格的にスタートする。
 李明博(イ・ミョンバク)政権の任期折り返し地点での選挙に、与野党は勝利に向け背水の陣を敷いており、13日間の選挙戦はいつにも増して激しいものとなりそうだ。さらに今回は、2008年の国会議員総選挙以来2年ぶりに実施される全国単位の選挙で、2012年の総選挙・大統領選挙の前哨戦としての意味合いもある上、「前政権対現政権」の構図に流れており、与野党ともに一歩も引かない覚悟で臨んでいる。
 与党ハンナラ党や最大野党の民主党など各党は、選挙運動開始初日に大々的な出陣式を行い、支持を訴える計画だ。ハンナラ党は首都圏と忠清道、民主党は首都圏と蔚山からそれぞれ遊説をスタートする。
 特に、20日は海軍哨戒艦「天安」沈没事件の調査結果が発表される予定で、この問題をめぐっても与野党間の激しい攻防が予想される。
 政府がすでに沈没事件を北朝鮮の犯行とほぼ結論付けているなか、新たな安保政局構築において「北風(北朝鮮問題)」が有権者に大きな影響を与えるとみられている。ある関係者は、北朝鮮問題が今回の選挙の「メガトン級イシュー」になることは間違いないと話す。
 与野党指導部は、調査結果発表を翌日に控えた19日、仁川で中央選挙対策委員会会議を開き、「天安」事件に対するそれぞれの立場を発表するなど、神経戦を繰り広げた。ハンナラ党の鄭夢準(チョン・モンジュン)代表が、「北朝鮮の犯行であることが明確になりつつある」と述べ、北朝鮮問題を争点にする構えを見せたのに対し、民主党の丁世均(チョン・セギュン)代表は、「北朝鮮問題を選挙に利用しようとする姿勢を露骨に示した」と、与党の戦法を批判した。
 また、故盧武鉉(ノ・ムヒョン)前大統領の支持ムードも、選挙に大きな影響を与えるとみられる。民主党はじめ野党は市民団体とともに、盧前大統領の1周忌(5月23日)を機に追悼の雰囲気を盛り上げる考えだ。
 現在のところ、与野党ともに支持基盤地域を除き、勝利を見通し難い状況だ。最大激戦地のソウル、京畿、仁川の首都圏広域団体首長選では与党候補が優位に立っているが、野党候補が追い上げているところもあり、最後まで接戦が予想される。
 今回の選挙では広域自治体首長16人、基礎自治団体首長228人、広域議会議員761人、基礎議会議員2888人、教育監16人、教育議員82人の総勢3991人を選出する。平均競争率は2.5倍。



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