演説するマイケル・スペンス氏=13日、大田(聯合ニュース)
演説するマイケル・スペンス氏=13日、大田(聯合ニュース)
【大田13日聯合ニュース】ノーベル経済学賞受賞者のマイケル・スペンス米スタンフォード大学名誉教授は、バランスの取れたグローバル成長は、「負けそうな難しい戦い」だと述べた。
 国際通貨基金(IMF)と企画財政部の共催で大田で開かれている国際会議「アジア21」で、基調演説に立ったスペンス氏は、先月カナダ・トロントで開かれた20カ国・地域(G20)首脳会合(金融サミット)では、強く持続可能でバランスの取れたグローバル成長を最優先順位としたが、G20構成国の財政政策に対する意見の不一致のためではなく、国ごとに成長の要素が異なり開発段階にも違いがあることで、バランス成長は難しいと考えると説明した。
 トロント・サミット宣言はかなり長く、適切な言葉を用いてはいるが、どのようなルートで実現していくかという内容が抜けていると指摘。このため、11月のソウル・サミットが重要になると強調した。
 また、バランス成長は「参加者間の非対称性を持つ集団が巨大規模で協力しようというゲーム」だとし、別途に行動を制限すれば、結果は低迷するだろうと述べた。
 スペンス氏は、3~5年の間に景気が回復し持続成長が可能になる総合的な計画が必要だが、先進国にはそうした成長戦略や財政的戦略もないと述べた。さらに、先進国は持続可能な成長に向けた構造的変化を進めようとする兆しがないだけでなく、先進国の構造的変化が必要だという共感もないようだと指摘した。
 先進国は予備のタイヤを持たず砂漠を走っている状況だとしながら、「わたしたちは今、金融危機後のニュー・ノーマルへと向かう険しく遠い旅程にある」と、懸念を示した。現在のルートより、好ましくない目的地に到達する可能性があるということが問題で、グローバルレベルの努力が必要だと強調した。
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