緊張感漂い鋭い電子音が響く中、SE7EN(セブン/本名:チェ・ドンウク/25)がステージに登場した。
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20日、ソウル江南(カンナム)のクラブで開かれた<SE7ENデジタル・バウンス・リリース・パーティー>の会場。ヒップホップのドラムビート、ブルーのレーザー照明の中で、彼のダンスはキレがあり余裕があった。
このステージは、米国進出のため空白期を過ごしたSE7ENが、3年8か月ぶりに出したミニアルバム『Digital Bounce』の新曲を初披露する場だ。SE7ENの復帰を待っていた韓国や日本のファン約350人の熱気で室内は包まれた。
久々に体をほぐしたSE7ENが舞台下で呼吸を整えた後、インタビューに応じるため向かい合って座った。この席にはSE7ENの所属事務所<YGエンターテインメント>ヤン・ヒョンソク代表も同席した。
SE7ENは韓国で大人気の歌手だったが、3年もの空白期は「原点」を覚悟した冒険だった。2007年、米国進出のため渡った「チャンスの地」で彼は、満足のいく成果を上げることができなかった。大衆には無駄な歳月のように思える3年間は、SE7ENにとっては真剣そのもの。ステージに対するホームシックや空腹感もあったと語る。
「米国市場進出という当初の目標が叶えられなかったのは事実。実際、英語や音楽などの準備期間が長く、米国でデジタルシングル1曲を発表したものの、正式なデビューには至らなかった。夢を実現できなかったという無念さが大きい。しかし、そこで音楽、ダンスを学び、人間的に見つめなおす機会となった。薬になった時間だったと言える」
経験した米国市場で感じた障壁はすごく大きかったという。
SE7ENは「米国で成功しようとしたら、歌手のタレント性、音楽、プロモーションの三拍子揃っていなければならないが、僕には足りない部分があった」とし「また、言語や東洋的な外見など、見えない壁も大きかった」と吐露した。
するとヤン代表が一言。「SE7ENは米国で失敗したと言われるが、それは否定はできない。しかし、今までの韓国歌手も米国で良い成果を得られなかった。失敗も視野に入れての挑戦だった。米国市場の壁は思った以上に厚かった。音楽のレベルも高く、アジア人には簡単なことではない。SE7ENは3年間の進出準備をしてきたまでで、今、成功や失敗を問い詰めるのは早い。しかし、これを教訓とし再挑戦したいと思っている」
新人となったSE7ENの復帰に1年間もの時間を費やしたという。最も悩んだ点は、進化したという評価を受けるべき音楽だった。彼の選択はエレクトロニックとヒップホップの調和だった。世界的な音楽界の流れであるエレクトロニックサウンドにヒップホップビートを加え、SE7EN特有のハスキーな美声を乗せた。<YGエンターテインメント>の代表プロデューサーであるテディと、新プロデューサーのチェ・ピルガンが力を添えた。
イントロ『Reset』から、<BIGBANG>のT.O.Pがラップで参加した2曲目『Digital Bounce』と続くトラックは、きらびやかな電子ソースに反復されるメロディが展開し、中毒性がある。そんなサウンドの延長戦にあるタイトル曲は『Better Together』だ。また、『I'm going crazy』や英語の歌詞から成る『Money can't buy me love』は、草創期のSE7ENのR&B、ポップスを楽しんできたファンたちを安心させる楽曲。
「初めは馴染みが薄いと感じるかもしれない。全体的にエレクトロニックサウンドを基盤としたヒップホップは僕にとっても初めてのこと。これまでR&B、ポップスを見せてきたが、既存の僕の色を捨てるのではなく、進化だと思っている。最近のトレンドに合った音楽でもある」
SE7ENが韓国にいない間、K-POP界にはアイドルグループが多数登場し、<YGエンターテインメント>もBIGBANGや2NE1などを輩出している。パフォーマンスを武器にした男性ソロ歌手が難しい市場でSE7ENの危機感も大きくならざるを得ない環境だ。
SE7ENは「アイドルグループがK-POP界の流れだ」とした後、「BIGBANGや2NE1の成長はうれしいこと。彼らはグループ内での各々が担当する分野もあり、音楽のカラーも明確で、ファッションリーダーでもある。米国でビデオを借りて音楽番組を見ながら、どんな新人が出ているのかも把握し、彼らのステージを見るたび体がむずむずした」と話す。
<YGエンターテインメント>で最年少だったSE7ENは、いつのまにか先輩歌手となっていた。彼がいなかった間、歌手の養成及び音盤制作過程を整えた事務所のビルも建てられた。「練習生時代から歌手としてステージに立つまでに必要な、すべてのシステムが会社に整っている。練習室、食堂、ジムまで」
SE7ENは国内復帰とともに、日本での活動も再開する。10月ごろ、韓国国内で正規アルバムをリリースした後、来年1月から6か月間、日本の活動に乗り出す計画だ。SE7ENは、「再スタートしたという新たな気持ちだ」とし「昔よりも1位がより切実に思えるようになった」と力が入った。
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