ことし2月のバンクーバー冬季五輪のようす。オーサーコーチ(左)の前で練習する金妍兒=(聯合ニュース)
ことし2月のバンクーバー冬季五輪のようす。オーサーコーチ(左)の前で練習する金妍兒=(聯合ニュース)
【ソウル25日聯合ニュース】バンクーバー冬季五輪・フィギュアスケート女子金メダリストの金妍兒(キム・ヨナ)側と、ブライアン・オーサーコーチ側が、「決別の真実」をめぐり攻防戦を繰り広げている。
 オーサー氏は24日にマネジャーを通じ、「2日にカナダ・トロントでオール・ザット・スポーツ(金妍兒のマネジメント会社)の朴美姫(パク・ミヒ)代表(金の母親)から決別の通知を受けた。理由の説明はなく、こうした決定は予想できなかった」と述べ、解任の責任は金妍兒側にあるとした。
 これを受け、オール・ザット・スポーツ側は同日午後、「一方的に決別の通告をしたことはなく、23日にオーサー氏から金妍兒のコーチを辞退したいとの最終通知を受けた」と反論した。
 双方はその後、マスコミとのインタビューなどで主張をさらに具体的に述べている。
 オーサー氏はカナダ最大日刊紙・トロント・スターとのインタビューで、今シーズンのグランプリシリーズ欠場、来年のワールドチャンピオンシップ参加などの決定がマスコミを通じ発表されたが、自分には一言の相談もなかったと主張。金妍兒が7月に韓国に戻った際、会社側や金妍兒に数回電子メールを送ったが、一度も返事がなく、いつトロントに来るのかも分からなかったと、金妍兒側の態度に問題があったかのような発言を続けた。その上で、「このすべての騒動は、金の母親の朴美姫氏によるもので、金妍兒は何がどう進んでいるのか知らず、わたしもそうだ」と述べた。米紙シカゴ・トリビューンとのインタビューでは、「わたしは侮辱されている」とも発言している。
 24日に聯合ニュースの電話取材に対しても、「3週間前に急な決別通告を受け、驚いた」と述べた。
 一方、金妍兒のマネジメント会社、オール・ザット・スポーツは24日に報道資料を出してから、公式の対応は示していない。ただ、トロントで訓練している金妍兒が25日午前、短文投稿サイト「ツイッター」で今回の事態に対し、「B氏、うそはやめてください。わたしは状況がどうなっているのか正確に知っています。これはわたしが決定したことです」との書き込みをしたが、すぐ削除した。「B氏」はブライアン・オーサー氏と推定される。
 また、金妍兒のマネジャー、ヘレン・チェ氏はシカゴ・トリビューンの書面インタビューで、「今回のことは選手がただコーチを交代するだけの問題」と話した。オーサー氏が「決別の理由が分からない」と述べたことに対しては、「わたしたち(オーサー氏、金妍兒、朴美姫代表)はなぜ2人が別れることになったのかを知っている。外部にその理由を知らせる必要はない」と反論。オーサー氏がなぜそのようなことを言ったのかが分からないとした。
 「金妍兒側が今後の計画をオーサー氏と相談しなかった」との主張については、「当時、金妍兒をみてくれる人は誰もいなかった。わたしたちは自ら決定を下すしかなかった」と述べた。

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