ロス公演のもよう=4日、ロサンゼルス(聯合ニュース)
ロス公演のもよう=4日、ロサンゼルス(聯合ニュース)
SMエンターテインメント所属アーティストが4日、米ロサンゼルスのステイプルズ・センターでワールドツアーロス公演を開催した。

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 同会場は、米プロバスケットボールチーム、レイカーズの本拠地で、毎年グラミー賞の授賞式が開催される。マイケル・ジャクソンの告別式も行われた場所。こうした会場で韓国アーティストが大挙ステージに上がったのは、今回が初めてだ。

 <少女時代>のテヨンは「SMファミリーが皆でひとつのステージに上がった歴史的な日」と表現した。この日、ステイプルズ・センターはバスケットボールファンの代わりに、色とりどりのペンライトを手にしたSMエンタファンで埋め尽くされた。

 ロス公演は、先月ソウルで行われたワールドツアー初ステージの内容を半分ほどの圧縮した構成となった。会場利用の規定上、爆竹やレーザー光線が使用できず、ステージ上のセットもLED(発光ダイオード)ライト3つだけというシンプルなものとなった。

 しかし、カンタ(KANGTA)、BoA、<東方神起>のユンホとチャンミン、ス<SUPER JUNIOR>、<少女時代>、<SHINee>、<F(X)>、<天上智喜The Grace>ら40人余りの歌手が登場し、ダンス、バラード、ロックなどさまざまなジャンルの音楽を披露すると、大歓声が巻き起こり、場内は熱狂に包まれた。出演陣はメーンステージや客席通路などあちこちから登場し、ユンホとチャンミンはワイヤーで空中から姿を現した。

 約4時間に及ぶ公演では、先輩・後輩によるコラボステージも注目を集めた。<少女時代>のジェシカと<F(X)>のクリスタル、カンタとAra、BoAと<SHINee>のキー、<SUPER JUNIOR>のギュヒョンと<少女時代>のソヒョンらがデュエットを披露するなどした。

 また、出演陣は外国語の実力も存分に発揮。韓国語、日本語、英語の3カ国語が可能なBoAをはじめ、在米韓国人の<少女時代>のティファニーとジェシカ、クリスタル、中国人の<F(X)>ビクトリア、張力尹(チャン・リーイン)、日本語の流ちょうなJ-Min(ジェイミン)らがそれぞれの言葉であいさつし、拍手を浴びた。

 この日SMエンタは、「SM Town wil be a friend、 Always you SM Town」というモットーを公表した。「奇跡だと言われたアジア進出に続き、わたしたちは新たな飛行を夢見る。世界に向かっていく」と声を上げた。

 今公演のチケット総売り上げは約21億6000万ウォン(1億5550万円)に達するが、1回公演のため黒字とはならないという。にもかかわらず、SMエンタがロス公演を進めたのには、それだけの理由がある。

 公演前日にロサンゼルス市内であった同社の金英敏(キム・ヨンミン)代表は、このロス公演について「SMブランドを世界市場に広め、所属歌手の米国進出に向けた足がかりを確保するためもの」と説明した。また、非アジア系のファンが多ければ、米公演プロモーターからのオファーが期待できるとしている。

 チケットは7月に発売から1週間で1万5000枚が完売した。米国をはじめスペイン、メキシコなど世界各地からファンが駆けつけ、アジアと非アジア系の観客の割合は5対5だった。
 さらにSMエンタは、アジアを超えるという戦略も緻密(ちみつ)に進めている。ロス公演のもようは、映画『アバター』撮影チームの<PACE HD>とサムスン電子が3D(3次元)コンテンツに製作し、世界市場で公開する。金代表は「3D映像は視聴者の集中度が高く、世界の人々に歌手を深く印象付ける効果がある」と説明した。

 公演当日に行った記者会見で、SMエンタ所属歌手らは米公演市場への期待感を示した。カンタは「後輩たちはこれから現実的に米進出への夢を持つことになるでしょう」と話し、この日がそのスタートを宣言する機会になると位置づけた。

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