サミット会場のCOEX(韓国総合展示場)には大規模なメディアセンターも設置されている=(聯合ニュース)
サミット会場のCOEX(韓国総合展示場)には大規模なメディアセンターも設置されている=(聯合ニュース)
【ソウル10日聯合ニュース】開幕を11日に控える20カ国・地域(G20)首脳会合(金融サミット)に、世界の主要メディアが耳目を集中させている。
 主要外信は、サミットでは自国通貨を安値に誘導する通貨安競争と貿易不均衡が主な議題になると見込んでいる。先の米連邦準備理事会(FRB)による追加金融緩和政策をめぐり、主要国間でさまざまな意見が出ているなか、G20首脳がどのような合意に至るかに注目している。
 英BBCは先ごろ、「G20と為替戦争」と題した記事で、専門家らはG20構成国がソウル・サミットで通貨安競争を回避できる合意を見い出せるかに注目していると伝えた。
 米日刊紙のクリスチャン・サイエンス・モニター(CSM)は、貿易不均衡と為替問題が主要議題に浮上するなか、G20は「成功裏に結論を出せる」とするローレンス・サマーズ米国家経済会議(NEC)委員長の発言を伝えた。
 中国国営新華社通信は、国際経済危機の克服に向けた方法論をめぐる溝が依然として主要国に存在するなか、今回のサミットに関心が集中しており、特に貿易不均衡と通貨問題が主要議題に浮上したと分析した。
 共同通信など日本メディアは、13~14日に横浜で開かれるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に重きを置きながらも、ソウル・サミットでは国際経済問題が幅広く扱われると紹介した。
 一方、サミットを迎えムードが高まる韓国のようすを伝える特集記事も目に留まる。世界で発行される英字紙インターナショナル・ヘラルド・トリビューン(IHT)は、「韓国、G20の光で装う」と題した1面記事で、サミットを開催する韓国国民の自負心を紹介した。
 同紙は「田舎でハクサイを作る農夫、済州道の漁夫、釜山で焼酎を売るバーテンダーらは、自国が世界経済の主役に浮上した事実を実感できずにいる。だが、韓国が世界の中心だということを、『ブルドーザー』が間もなく彼らに教えるだろう」と伝えた。「ブルドーザー」は、現代建設会長を務めた李明博(イ・ミョンバク)大統領の別名だと紹介し、韓国はアジア諸国で初めてG20を開催するだけでなく、経済協力開発機構(OECD)加盟国で最初に援助を受けた国から援助する国になったと賞賛した。
 仏AFP通信はソウル発の特集記事で、女子フィギュアスケートの金妍兒(キム・ヨナ)選手が登場するサミット広報ポスターを紹介しながら、「朝鮮戦争の廃墟を乗り越え、経済奇跡、民主主義を成し遂げた同国は、今回のサミットを一種の成人式ととらえている」と伝えた。
 独dpa通信は、国際政治の舞台での韓国の役割は主に北朝鮮問題に限定されていたが、今回のサミットを成功させ、声を高められるよう願っていると報じた。特に、新たな金融秩序、気候変動、開発政策など、多方面の国際懸案で韓国が重要な仲裁者の役割を果たせるものと期待を示した。

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