鄭太元氏=(聯合ニュース)
鄭太元氏=(聯合ニュース)
「スパイアクションドラマは韓国に定着していないジャンルなので、試行錯誤を重ね成長するしかありません。今後も韓国型スパイアクションドラマを開拓していきます」――。

韓国ドラマ「ATHENA-アテナ-」のネタバレあらすじ、キャスト、視聴率、相関図、感想

 2009年末に39.9%の視聴率を記録した大ヒットドラマ「IRIS~アイリス~」のスピンオフとして放送前から話題を集め、21日に幕を下ろした、SBSドラマ「アテナ:戦争の女神」。制作したテウォンエンターテインメントの鄭太元(チョン・テウォン)代表は22日、聯合ニュースの電話取材に、変わらない自信感を示した。

 チョン・ウソン、チャ・スンウォン、スエ、イ・ジアら豪華キャストをそろえ、145億ウォン(約10億円)の制作費が投じられた同ドラマは、第1話は25.9%と高視聴率を記録したが、最終回は約半分に落ち込んだ。とはいえ鄭代表は、「『IRIS~アイリス~』より低いだけで、平均視聴率16.1%は悪くない」と話す。

 ドラマが終わってほっとする一方で名残惜しく、多くのことを学んだという鄭代表は、「準備ができ次第『IRIS~アイリス~』続編も制作する」と次回作への意欲をみせた。以下は一問一答。

――視聴率が期待を下回ったが。
「基本的なメロドラマの枠を捨て善悪の構図を前に出したため、女性視聴者が離れたようだ。『IRIS~アイリス~』はイ・ビョンホンとキム・テヒのメロドラマが最後まで続いたが、今回は違った。メロを捨てアクションを強化したことで、男性視聴者に人気が出た。視聴層が多様なドラマが量産されるべきではないか」

――スケールは大きかった。事故もあったが無事に幕を下ろした。
「『IRIS~アイリス~』よりスケールを大きくし、アクションも増やした。スパイアクションドラマが韓国に定着しておらず、試行錯誤も多かった。視聴率が落ちるとコストを削減するものだが、最後までスケールを小さくしなかったので、SBSが驚き、感謝もされた。ただ、撮影場所や天気など悪条件が多く、苦労した。仕上げ作業にも時間がかかった」

――アクションに力を入れたが。
「銃を4万発は撃ったと思う。世界中をまわって、壊して、爆発させた(笑)。ただ、お茶の間には過度なアクションは逆効果だと学んだ。アクションよりもストーリーが重要だということを改めて認識した。海外版はもっとストーリーをなぞりやすいように再編集する。韓国内でも再編集し、ケーブルチャンネルで再放送することを検討している」

――視聴率は「IRIS~アイリス~」に及ばなかったが、収益はよかったと聞く。
「全20話の広告は完売だった。SBSの収入だが、1話当たりの制作費を2億2000万ウォン(約1600万円)受け取った。日本など海外での放映権料収入もよかった。ただ、それだけ金を使っている。輸出単価は(ほかの作品と)ほぼ同じだ。だが、誰かが韓流の新市場を開拓すべきではないか。世界市場を目指した羽ばたきだと見てほしい」

――この作品最大の成果は何か。
「俳優の再発見と新しいスターの誕生ではないだろうか。チョン・ウソンは韓国のジェームズ・ボンド(スパイ映画「007」シリーズの主人公)、スエはアンジェリーナ・ジョリーのようでしょう。チュ・ソンフン(韓国系日本人の格闘家、秋山成勲)が役者デビューし、BoAら歌手も役者としての可能性を見せつけた」

――「IRIS~アイリス~」続編は計画通り制作するか。
「もちろんだが、もっと準備が必要だ。しっかりしたストーリーを準備する。今回の作品で北朝鮮のトップ工作員、キム・ソンファを演じるキム・ソヨンが復讐を誓ったが、それが『IRIS~アイリス~2』につながる」

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