【ソウル7日聯合ニュース】韓国の知識経済部が7日に発表した情報技術(IT)機器の輸出入動向によると、5月の輸出額は前年同月比4.7%増の133億8000万ドル(約1兆740億円)、輸入額は69億4000万ドルで、64億4000万ドルの黒字となった。
 韓国産業全体の5月の貿易黒字27億4600万ドルを大きく上回る数値で、高機能携帯電話(スマートフォン)を中心とした携帯電話の輸出が全体を押し上げた。
 輸出品目別では、携帯電話やリチウムイオン2次電池、家庭用機器の輸出は大幅に増加したが、半導体、ディスプレーパネル、テレビの輸出は減少した。
 携帯電話の輸出額はスマートフォンの好調で大きく増加し、前年同月比38.9%増の24億4000万ドルとなり、3か月連続で増加幅が30%を超えた。スマートフォンの輸出額は前年同期比で323.3%増となり、昨年4月以降13か月連続で3けたの増加率を示した。
 スマートフォンやタブレット端末、モバイル機器に使われるリチウムイオン2次電池の輸出額も2億4000万ドルを記録し、前年同月比で30.7%増えた。家庭用機器もアジア地域での輸出好調を受け、前年同月比6.2%増の4億5000万ドルとなった。
 これに対し、半導体の輸出額はDRAM輸出の不振により前年同月比4.7%減の41億8000万ドル、ディスプレーパネルの輸出額は価格下落の影響などで同6.8%減の27億5000万ドルとなった。テレビの輸出額も前年同月比8.2%減の6億ドルとなり、4か月連続で減少した。
 国別では最大の輸出先である中国(香港含む)への輸出がシステム半導体の好調で前年同月比5.6%増の61億7000万ドルだった。対米輸出はスマートフォンの販売増で同17.4%増の17億4000万ドルとなった。
 財政危機が再燃するとの懸念が出ている欧州連合(EU)と東日本大震災の影響で内需縮小に陥っている日本への輸出額はそれぞれ前年同月比23.2%減の12億3000万ドルと同3.2%減の6億1000万ドルだった。
 IT機器の輸入額は電子部品(39億4000万ドル、前年同月比12.8%増)、コンピューターと接続機器(7億9000万ドル、同6.8%増)、携帯電話(4億7000万ドル、同45.0%増)などの増加で、総額では同15.9%増の69億4000万ドルとなった。
 知識経済部は、季節的な要因と半導体・ディスプレーパネルの業況が改善するほか、スマートフォン・タブレッド端末・モバイル向けの半導体、3D(3次元)パネルなど高付加価値製品の競争力が強化され、IT機器の輸出は継続的に増加すると見込んでいる。

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