【ソウル聯合ニュース】韓国の気象庁は29日、朝鮮半島の大気中の温室効果ガス濃度が上昇し続け、国内の大部分の地域で降水の酸性度が高まっていると明らかにした。同庁はこうした内容を盛り込んだ報告書を30日に発刊する。
 報告書は、世界気象機構(WMO)が優先的に監視を勧告している温室効果ガスやエアロゾル(浮遊粉じん)など気候変動をもたらす物質に対する最新の観測結果をまとめたもの。それによると、忠清南道・安眠島の気候変化監視センターで観測した二酸化炭素の平均濃度は昨年は394.5ppm(ppmは100万分率)で、前年に比べ2.0ppm上昇した。メタンは1906ppb(ppbは10億分率)から1914ppbに、亜酸化窒素は322.6ppbから325.2ppbに高まった。
 WMOの報告によると、2009年の二酸化炭素濃度の世界平均は386.8ppm、メタンは1803ppb、亜酸化窒素は322.5ppbで、朝鮮半島の濃度はどれも世界平均を上回っている。産業革命以前の世界の二酸化炭素濃度は300ppm、メタンは700ppb、亜酸化窒素は270ppb以下だった。
 温室効果ガスの濃度が上昇した影響で、国内の観測地点4か所で1998~2010年に観測した降水の酸性度も高まった。水素イオン指数(pH)5.6以下の場合は酸性雨とされるが、昨年に安眠島で採取した雨水の約82%はpHが5.6以下、うち30%はpH4.5以下の強酸性だった。
 そのほか蔚珍は酸性雨が81.6%、強酸性雨が16.0%、、高山は酸性雨が73.7%、強酸性雨が11.0%、鬱陵島は酸性雨が57.6%、強酸性雨が12.0%だった。

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