中村文則さん=21日、ソウル(聯合ニュース)
中村文則さん=21日、ソウル(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】日本の芥川賞受賞作家、中村文則さんが小説「悪と仮面のルール」の韓国語版出版を記念し、来韓した。
 「悪と仮面のルール」は、絶対悪により踏みにじられる危機に置かれた主人公が、悪を阻止するために殺人などの悪を犯す姿を描いた。21日にソウルで行われた記者懇談会で中村さんは、「人間は善だけでは生きることはできず、窮地に追い込まれると悪の方に向かいやすい」とし、人間を素材として扱うときは悪を描かなければ登場人物の生々しさを伝えるのは容易ではないと述べた。日本が起こした戦争やイラク戦争などについて調べているうちに同作品を書くことを思いついたという。
 中村さんは「純粋文学の深みと大衆文学のサスペンスを取り入れ、読者を夢中にさせたい。小説は非常におもしろい文学だということを広めたい」と抱負を語った。

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