チソン の最新ニュースまとめ
華やかな財閥一家を舞台に繰り広げられる愛と欲望の物語「ロイヤルファミリー」。先が読めないスリリングなストーリーと演技派たちの迫真の演技に、一度見始めたら止まらない名作だ。本作で、一人の女性を守るために人生のすべてをかける若き検事(後に弁護士)を演じた俳優チソンに、作品への思いを聞いた。
-この作品への出演を決めた理由は。
ハン・ジフンのキャラクターが魅力的だったことが大きな理由でした。孤児として育ったジフンですが、インスクという女性に救われ、彼女の存在によって生きていく目標を持つようになる。インスクとは年の差はありますが、彼女を一人の女性として、時には母のような存在として、様々に入り交じった愛の感情を抱きながらも、彼女を守るために生きていこうとするんです。ジフンにとって、一人の女性が人生のすべてです。その一途な姿がとても魅力的に感じました。そして、人間の価値観や善と悪といった深いテーマを扱っていたし、演じるのが難しそうで挑戦しがいがあると思ったんです。
-原作の日本の小説「人間の証明」はご存知でしたか。
撮影に入る前に読みましたが、原作とこのドラマはほとんど違うもので、僕が演じたキャラクターも登場しないので、役作りに直接的な関係はありませんでした。ただ、このドラマのテーマである“人間の価値や尊厳”について、解釈の参考になったのが良かったです。作品が描こうとするテーマをより深く理解して撮影に臨めたと思います。
-高い演技力を求められる作品だったと思いますが、その難しさを感じた点は。
ドラマ「ロイヤルファミリー」独自の魅力を持たせるために、自分のキャラクターが物語の中でどんなポジションであるべきか、どんなスタイルで演技をするべきか、かなり考えましたね。それに、いつも以上にキャラクターの感情の解釈が難しかったかもしれません。脚本の上では様々な解釈ができる部分がたくさんありましたから。特に、ヒロインのインスクにとって“救世主”的な役割を担う部分は現実感を持たせて演じなくてはならず、そこが一番悩んだ部分でした。
-役作りで特にポイントを置いた部分は。
一人の女性を愛し、その女性以外は見向きもしない、そんなふうに固執した姿をイメージして演じました。それと、ジフンは検事ですが、真面目な検事ではなく、チンピラのような荒っぽさもある、ユニークで型破りな検事にしたいと提案しました。そう見せることで、孤児だけど暗い人生なわけではなく、インスクを通して肯定的な考えを持ち、明るく生きることができているという部分を表現できると思ったんです。孤児だからどこか足りないように見えるのでなく、インスクさえいてくれれば足りないものはないといったような部分を常に意識しながら、全体的に重苦しくならないように、バランスは考えました。
-衣装にもこだわったそうですね。
キャラクターを表現する重要アイテムのひとつが、ファッションだと思います。今回もただ単にスーツを着るだけではつまらないし、役に幅を持たせるために、スリーピーススーツを着たりして、工夫を加えました。例えば、何かから逃げ出したいときや何かを投げ出してしまいたいとき、ベストを脱いでシャツのボタンを外すことで感情を表してみたり。ジャケットを着るか着ないか、ネクタイの色や柄はどうかで、その時の感情が感じ取れるように、スタイリストと話しながら選んでいきました。
-インスクに対するジフンの愛をどう解釈して演じたのですか。
幼い頃は母親か姉のような人だったけれど、大人になってからは“自分の恋人になってほしい”と願いながらインスクの近くにいた気がします。それに、ジフンには彼自身の人生はなかったと思います。インスクが幸せならジフンも幸せなんです。彼の行動はすべて彼女を守るためでした。そういうひたむきな愛だったと思います。
-ジフンのように女性の影となり、いつも守る男性については、どう思いますか。
当然、女性を守るべきだと思います。僕の母はいつもこう言っていました。“男性はいつも女性を愛してあげなきゃ”と。愛しているなら、守ろうとしますよね。
-この作品を通して、得たものはありますか。
ジフンというキャラクターを通して、またこのドラマを通して、繊細な感覚がより身につけられたと思います。どれほど学ぶことができたか具体的に表現できませんが、簡単に演じられるキャラクターではなく、また簡単にできるジャンルでもなかったので、自分のこれからの演技人生に大きな助けになると感じました。それに、人間の価値や、善悪の基準について、普通に暮らしていたら考えることもないようなことを、ドラマを通して深く考える機会を得られたのは、自分にとって大きかったと思います。
-このドラマの魅力を教えてください。
何より、どんな時も黙々と一人の女性を愛し守り抜こうとするハン・ジフンの姿を見てほしいです。彼の一途な愛の姿が、このドラマの最大の見どころとなっていると思います。
同作品は10月下旬よりTBS韓流セレクト(月-金あさ10:05)での放送も決定している。
■公式サイト→http://www.royal-t.jp/