――「キューブ」の人気がすごいが、セールス実績は。
「7月の販売開始から現在まで3000台近い契約を記録した。10月までに1200台を納車した」
――世界で「キューブ」の主要市場はどこか。
「もちろん日本が最大の市場だ。日本では現在の第3世代モデルまで106万台が売れた。韓国でもユニークなデザインと広い車内スペースをPRしている。大きな成長が期待できる市場の一つだと思っている」
――「キューブ」の競争力はどこにある。
「3世代エクストロニックCVT(無段変速機)による高いパフォーマンスはもちろん、独創的な内外観のデザインを楽しめる車種だ。天井の水玉模様やカップホルダーなどが消費者に受けているのだと思う」
――「キューブ」の韓国市場投入の背景は。
「『ローグ』、『ムラーノ』、『アルティマ』などで好評を得たので、さらに独創的なモデルが必要なのではと考えた」
――インフィニティの韓国販売から6年、日産ブランドの公式販売から3年。この間の成果は。
「インフィニティは米国をターゲットにしたブランドだったが、マーケットの状況と顧客の好みを検討して韓国で販売した。日産自動車を知ってもらうのに大きな役割を果たした。その後、韓国の消費者の好みを予想し、多様性とライフスタイルという点を強調した日産ブランドを販売した」
――日産ブランドの追加投入計画は。
「多様なライフスタイルを提示していくつもりだ。『キューブ』からファミリーカーの『アルティマ』、『ローグ』、『ムラーノ』、スポーツカーの『370Z』、スーパーカーの『GT―R』まで。韓国では多様なラインアップを背景に、新たなライフスタイルのモデルを提示していくというのが日産ブランドの戦略だ」
――トヨタ自動車は円高対策もあり、米国製車を韓国に輸入し販売する計画だが、日産は。
「もちろん日産も効率性を高め、円高と収益性という側面で困難を克服したい。そのためにグローバル・マルチ・ソーシング(世界的な外部への業務委託)戦略を実行し、欧州などさまざまな国で生産したモデルの投入を考えている。ただ、単純な価格や収益よりも韓国の消費者の期待やニーズを十分に検討した上で、投入車種を決めることが重要。これは私の哲学で、今後の戦略にも反映される」
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