【ソウル聯合ニュース】李明博(イ・ミョンバク)大統領は韓米自由貿易協定(FTA)批准案の国会処理に向け、与野党代表と相次いで会談し協力を促すなど、水面下での説得を続けている。
 李大統領は6日、青瓦台(大統領府)に与党ハンナラ党の洪準杓(ホン・ジュンピョ)代表を呼び、FTA批准案の今週中の処理を目指し緊密に協議していたことが分かった。
 9日には青瓦台に自由先進党の沈大平(シム・デピョン)代表を招き、FTA批准案の処理に協力を要請した。沈代表は、与野党の物理的な衝突が起こる状況でなければ、国会本会議の採決に参加し、意思表示をすると応じた。
 野党側は、投資家が投資国の裁判所ではなく、第3の仲裁機関で紛争を解決できる国家訴訟制度(ISD)を争点としてFTA批准を阻止しており、李大統領は今後もほかの野党首脳と会談するとみられる。
 青瓦台関係者は10日に予定されていた国会本会議が延期になったため、焦りを隠せない。ある関係者は、「大統領が直接乗り出して努力している」と李大統領の同米FTAに対する意欲について説明。「与党が一致団結して野党との対話を続けていく」と話した。
 一方、「ミスターFTA」と呼ばれる外交通商部の金宗フン(キム・ジョンフン)通商交渉本部長は、ISDをめぐり野党が米国との再協議を要求していることについて、国会が再協議に応じた場合、本部長を辞任する意向を周辺に明かしていることが分かった。

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