リチウム抽出の新技術　ポスコが1～2年内に実用化

【浦項聯合ニュース】韓国鉄鋼最大手のポスコが、塩水からリチウムを抽出する新技術を1～2年内に実用化する見通しだ。
　リチウムは、多機能携帯電話（スマートフォン）などのIT製品や、環境対応車のハイブリッド車（HV）・電気自動車（EV）用のリチウムイオン電池の製造に欠かせない。
　同社の権五俊（クォン・オジュン）副社長は23日、「近く、リチウムの埋蔵量が豊富なボリビアと、ポスコ技術の導入に関する協定を結び、現地に生産工場を建設する計画」とし、実用化に関する見通しを明らかにした。
　ポスコの新技術は、リチウムの抽出期間を従来の1年間から1か月に大幅に短縮するため、韓国リチウム産業の競争力引き上げが期待される。また、回収率が80%以上と高い上、マグネシウムやカルシウム、カリウムなど、ほかの資源も同時に分離抽出できることが特長だ。
　現在、韓国のリチウムイオン電池の生産量は世界一だが、年間1万2000トンを要するリチウムはすべて輸入に頼っており、韓国政府はリチウム確保に向け積極的な資源外交を展開している。2010年にはボリビアから試験用にリチウムを含む塩水の無償提供を受け、抽出技術の開発に取り組んできた。