【ソウル聯合ニュース】4月11日の総選挙(国会議員選挙)まで1か月後となった韓国で、与野党の神経戦が激しさを増している。
 今回の総選挙は年末に控える大統領選挙の行方を占う最初の勝負所となるだけに、終盤に向け選挙戦はさらに加熱する見通しだ。
 与党セヌリ党の朴槿恵(パク・クンヘ)非常対策委員長や最大野党・民主統合党常任顧問の文在寅(ムン・ジェイン)盧武鉉財団理事長のほか、次期大統領選候補として人気の高い安哲秀(アン・チョルス)ソウル大学融合科学技術大学院長も総選挙の結果によって今後の行方が左右されるとみられる。
 選挙の結果、現在の与党優位が崩れ野党が過半数の議席を獲得した場合、与党主導の国政運営に待ったがかかり、李明博(イ・ミョンバク)大統領のレームダック(死に体)化の加速は避けられない。野党が政局の主導権を握り大統領選でも優位に立つとみられる。
 セヌリ党と民主統合党の公認候補選定作業は最終段階に入った。「政治1番地」と呼ばれるソウル・鐘路と釜山・沙上が対決のヤマ場となりそうだ。また、故盧武鉉(ノ・ムヒョン)前大統領の故郷、慶尚南道・金海や忠清南道につくられた行政都市、世宗市も注目される。
 総選挙の結果を左右する要因として、不況や福祉論争、李明博政権に対する審判に加え、与野党から公認候補の推薦を受けられなかった議員らを中心とした無所属連帯や新党設立の可能性、全国レベルの野党連帯などが注目される。
 ある政界関係者は「与党が分裂し野党が結束している情勢。従来の与野党の対決構図に無所属または第3党が加わり、選挙戦を複雑にしている」と分析した。

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