強力系刑事ハン・ドギョン（チョン・ウソン）は利権と成功のために各種犯罪をおかす悪徳市長パク・ソンベ（ファン・ジョンミン）の後を処理する代価として金を受け取る。悪に露出する間、末期がんである妻の医療費を言い訳に、金になることは何でもする悪人の道に入ったハン・ドギョン。彼の弱点を握った検事キム・チャイン（クァク・ドウォン）と検察捜査官ト・チャンハク（チョン・マンシク）は彼を脅迫して利用し、パク・ソンベの不正と犯罪疑惑を掘ろうとする。各自の利益と目的のためハン・ドギョンの首を押さえ付ける検察とパク・ソンベ。台風の目になってしまったハン・ドギョンは、自身を実兄のように従う後輩刑事ムン・ソンモ（チュ・ジフン）をパク・ソンベのもとに押し込み、生き残るために血眼になった悪い奴らの間で、地獄道が繰り広げられる。

韓国映画「阿修羅」は地獄のような世界で生き残りをかけた悪い奴らの戦いを描いた作品。スペクタクル時代劇「MUSA-武士-」のキム・ソンス監督が権力に溺れる者とそれにしがみつく男たちの修羅を映し出した。出演はファン・ジョンミン、チョン・ウソン、チュ・ジフンら演技派が勢ぞろい。また、「第41回トロント国際映画祭」のスペシャルプレゼンテーションセクションに公式招待された。
“阿修羅”とは畜生界と人間界の間にある衆生だ。顔は三面、手は六つで、本来は戦いの神だったが仏様に帰依して不法を守る神となった。戦いと是非を論じるのが好きな人間は阿修羅から転生ある存在なのかも分からない。阿修羅衆生が生きる世界は互いに争って戦う場所だ。
邦題は「アシュラ」、2017年3月4日日本公開。