俳優の森山未來(38)が21日、都内で映画「山女」(福永壮志監督、30日公開)凱旋イベントに主演の山田杏奈(22)と出席したことを、各メディアが報じた。

柳田國男氏の名著『遠野物語』に着想を得た本作は、18世紀末の寒村を舞台に、過酷な運命に翻弄される17歳の主人公・凛の人生を描いたオリジナルストーリー。森山は主人公が出会い運命を変えるきっけとなる伝説の山男を演じた。

劇中でひと言も発しない森山。出演オファーを受けた際の心境を、「日本の神話だとか民話から一見フィクションとして語り継がれているけど、もとから興味があった」と振り返り、「果たして(この役を演じるのは)僕なのだろうかと思った」と本音を明かした。

山田は、「森山さんが現場を歩いている姿、呼吸しているところを初めて見て、トトロに出会ってしまったみたいな。“大きい動物に会った”という説得力があった。台本に山男と書いてあって、どう演じるんだろう、出会ったらどうなるんだろうと思っていたけど、森山さんの姿を見て、感情が生まれてきました」とその演技力を絶賛した。

「セリフがない役とあって、感情をどうやって身体で表現するかが重要。そこで、監督は、以前からそういう表現の活動をしている森山に白羽の矢を立てたところ、見事に演じ切った。もはや、俳優としては異次元の演技力の持ち主」(映画ライター)

ダンサーとしても活動する森山は、昨年10月新作パフォーマンス公演「FORMULA」に挑んだ。

表現者として幅広く活動する森山と脳科学者の中野信子氏、イスラエル出身の振付家でダンサーのエラ・ホチルドが共同制作する新作パフォーマンス舞台。「ダンス×脳科学のプレゼンテーション」をテーマにした新たなパフォーミングアーツとして話題を集めた。

木村拓哉が主演を務め、先日最終回を迎えたフジテレビ系ドラマ「風間公親―教場0―」では、千枚通しでの連続殺人鬼・十崎波瑠役をミステリアスに演じた。

次回作の役柄が注目される。