俳優の石丸幹二、柿澤勇人らが20日、都内で行われたミュージカル「ジキル&ハイド」(東京国際フォーラムで来年3月11日~28日まで)の製作発表会見に出席したことを、各メディアが報じた。

2001年に俳優の鹿賀丈史主演で日本初演され、そこから再演を繰り返す人気作。2012年からジキル(ハイド)役を演じてきた石丸は、今作で有終の美を飾り、ダブルキャストを務める柿澤へ主演の座をバトンタッチすることになった。

記事によると、初めてジキル役を務める柿澤は、「日本を誇る大スターたちがやる役だと思っていたので、こんな若造の僕がやれるなんて驚いている」と恐縮。

石丸は劇団四季の大先輩にあたり、柿澤は石丸が退団した2007年に入団。それだけに、「あいさつしたらニコッとしてくださって、めちゃくちゃカッコよくて、ずっと憧れの先輩。同じ役をやるなんて思ってもないですし、当時の柿澤に『頑張ったな』と言いたい」と感慨深げだったという。

神奈川生まれの柿澤はもともと、プロを目指すほどのサッカー少年だったが、2007年に倍率100倍以上の難関を突破して劇団四季の研究所に入所。

翌2008年に念願の「ライオンキング」のシンバ役を射とめるものの、十分な演技ができず、1度きりの出演で稽古場に戻されてしまう挫折を味わった。

その後は順調に大役を射止め、09年末に退団し、2011年からホリプロに所属。映像作品にも進出を果たした。

「四季を退団から12年でようやく大先輩の石丸と肩を並べることができた。先日、最終回を迎えたNHKの大河ドラマ『鎌倉殿の13人』の源実朝役が好評で一躍、人気と知名度がアップ。そこで舞台を迎えるが、ドラマに出演したことが少なからず集客につながることになりそうで良いタイミングだったのでは」(演劇担当記者)

柿澤にとって転機の作品となりそうだ。