新たな時代のホラー映画作家の発掘・支援を目的に、大賞受賞者には商業映画監督デビューが確約される『第2回ホラー映画大賞』の授賞式が21日、都内で行われ、選考委員長の清水崇監督、元乃木坂48の堀未央奈、お笑いタレントのゆりやんレトリィバァ、Base Ball Bearの小出祐介、映像クリエイターのFROGMAN、映画ジャーナリストの宇野維正、そして各賞の受賞者が登壇した。

今回は128作品の応募があり、大賞は近藤亮太監督の作品『ミッシング・チャイルド・ビデオテープ』が受賞となった。近藤監督は「今年は当日この場で受賞する賞を知らされて、いま、頭が真っ白になっています。5年くらい映画作りから離れていて、一昨年にホラー映画大賞ができたのをきっかけに映画作りを再開し、ひとつの目標ができました。昨年も賞をいただいたので、来年は大賞を取ろうとこの映画を作ったので心からうれしく思います。多くの人に迷惑をかけていたので、一刻も早く、皆さんにこの結果を伝えたいなと思います」と喜んだ。

清水監督は「正直に言いますと対抗馬もありましたが、そのなかで近藤監督の『ミッシング・チャイルド・ビデオテープ』がやはり突出したものがあるということで選ばせていただきました」と選考理由を明かした。前回に続き2回目の審査員になった堀は「選考委員の皆さん、意見が良い意味で違っているので、色々な方々の意見を聞いて自分にはない見方や楽しみ方を知ることができたり、自分がここがおもしろいと思って観ていた部分が誰かと重なったり。ゆりやんさんも加わって、本当にホラー好きの皆さんが集まっているのでとても楽しかったです。応募作品は一本一本感想を書きながら観させていただきました。何回か観ておもしろい作品もあると思うし、一度観てインパクトが強くて残り続ける作品もあると思いますが、私はホラーは衝撃が大事だと思っているので、記憶に残るような作品を大賞に推薦したいと思って選考に臨みました」とコメント。続けて「選考ということで、真夜中の2時半から見始めたんですが、やっぱりホラーは私の生活に必要なものだったんだなって感じました。コメディー要素もあれば、正統派のホラーもあって、いろんな視点で楽しめました」と振り返った。

今回が初めて選考委員に選ばれたゆりやんレトリィバァは「堀さんは深夜に観たと言っていたけど、私は怖くて朝から夕方にかけて観ました。暗くなって観ると怖いので、それくらい怖かったです」と話した。真剣に話しをしていたゆりやんに宇野が「選考ができなくなるぐらいボケ倒しくれるのかと半分不安、半分期待してたんですけどめちゃめちゃ真面目にしていて拍子抜けしました」と突っ込まれ、ゆりやんは「賞レースとかも経験ありますので人生かけて出してる作品にボケて審査することはできないです」と切り返した。