厚生労働省が進める「上手な医療のかかり方」プロジェクトをPRするため、プロジェクト大使を務めるアーティストのデーモン閣下が1月23日、宮城県庁を訪ね、村井嘉浩知事に今年度に作成したサインPOPを手渡した。デーモン閣下は「我輩は“ドクターデーモン”として、サインPOPのほかにもポスターや動画などさまざまな媒体で上手な医療のかかり方について発信している。ぜひ宮城県でもアイテムを活用してほしい」と話した。

上手な医療のかかり方プロジェクトは、受診の必要性や医療機関の選択などを適切に理解してもらうため、厚生労働省が令和元年度から実施している。

デーモン閣下から宮城県でかかりつけ医が広まっているか質問された村井知事は「かかりつけ医はどの世代にとっても健康をサポートする頼もしい存在だ」としたうえで、宮城県の取り組みを2つ紹介した。

1つめは、「医療なんでも相談窓口」の設置。県庁に看護師2人を常駐させて県民からの医療相談を受け付けている。年間約2000件の相談を受けているという。2つめは、かかりつけ医を見つけるための専用ホームページ「みやぎのお医者さんガイド」で、市町村や診療科目などを入力するとかかりつけ医候補が検索できる。村井知事は「きょう、いただいたアイテムを活用してさらにかかりつけ医の大事さを周知していきたい」と話した。

デーモン閣下はサインPOPを手渡す際、「年々プロジェクトへの理解が広がっているように感じている。我輩がメッセージを発信しているポスターの使用依頼が増えているからだ。今回つくったPOPは、患者の諸君が病院に対して『かかりつけ医になってほしい』と言いやすくなってほしいと思ってつくった。ぜひ多くの病院に貼ってほしい」と村井知事に伝えた。

村井知事は「すぐに病院などいろいろなところに貼ります。宮城県も上手な医療のかかり方プロジェクトのPRに貢献していきたい」と応じた。

上手な医療のかかり方大使として“地方行脚”をするのは、令和4年12月の福岡県庁に次いで2度目。デーモン閣下が「村井知事は10年以上やっているんですよね。きょう会って、若々しいな、キレが良いなと思いました」と話すと、村井知事は「はい、そのとおりです」と言い、「私は悪魔ではなく天使の化身です」と集まった報道陣を沸かせた。すると、すかさずデーモン閣下が「誰も聞いてないよ」とつっこんだ。

<厚生労働省「上手な医療のかかり方プロジェクト」とは>

患者・国民の皆様が受診の必要性や医療機関の選択等を適切に理解して医療にかかることができれば、皆様にとって、必要なときに適切な医療機関にかかることができ、また、医師の長時間労働を是正することで、患者にとっての安心・安全な治療につながるという観点から、令和元年度から実施しているプロジェクトです。
このプロジェクトにより、将来にわたって安心して医療にかかれる社会をみんなで作っていくことをめざしています。