2022年12月18日、6人組ボーイズグループVICTONが千葉県・森のホールにて「2022 VICTON SPECIAL LIVE IN JAPAN“Chronicle”」を開催した。

開演時間が過ぎ、暗転した会場をファンが持つペンライトが明るく照らすと、紗幕が降りてVICTONが登場! 1曲目は、すべてを乗り越え光に向かって翼を広げ飛んで行くVICTONの抱負と意志が込められた「Into The Mirror」を披露。静かで幻想的なピアノサウンドと緊張感のあるトラップサウンドにのせて力強く伸びやかな歌声とクールに畳みかけるラップが会場に響く。続く2曲目はフューチャーベースのオルタナティブR&Bナンバーの「Mayday」を歌唱。パワフルでありながらしなやかなダンスパフォーマンスを見せ、ファンを心酔させた。

MCではパフォーマンスで見せたクールな表情とは打って変わり、明るい笑顔を見せるメンバーたち。「みなさん! 僕たちが来た!」と明るくあいさつし。スンシクが「お越しくださった皆様、心から歓迎いたします」と感謝の気持ちを伝えると、ハンセは「今日のスペシャルライブは『Chronicle』というタイトルで、VICTONのスタートから現在までを年代記で構成してみました」と今回のイベントについて説明。続けてスンシクは「韓国での『Chronicle』公演では、『Mayday』は入っていませんでした。新しいステージを見せたいと思い、セットリストも少しずつ変わっているところがあります。楽しみですか?」と投げかけると、会場に大きな拍手が沸き起こる。ハンセは「スペシャルなステージにするためにたくさん準備してきました。これからがスタートです。さまざまなステージが待っているのでご期待ください」と伝え、ファンを喜ばせた。

次のステージにいく前に、準備ができているかどうか聞かれたスンシクは「汗が・・・雨だね」と日本語でコメント。全身全霊でパフォーマンスし、2曲披露しただけでたくさんの汗をかいていることを伝えた。そしてハンセが「次の曲は・・・『Unpredictable』」と紹介すると、グルーヴ感のあるベースサウンドにのせて、ボーカルの魅惑的な歌声でファンの心を一気に惹きつけた。スンシクが「『Unpredictable』が序盤に出てきたのでファンの皆さんは驚かれていたようですね」と話すと、スビンは「この曲が序盤に出てきてどうしてかなと思ったかもしれませんが、僕たちの間ではホットな曲ですよね。でもこのホットな曲を前のほうに持って来たということは後ろのほうにさらにホットな曲があるということですよね」と伝え、ファンの期待感を高めた。

この日は、「VICTON年代記」というタイトルのゲームコーナーも行われた。スンシクは「僕たちが今まで出してきたタイトル曲が羅列されていて、ここにある曲にランダムに出てくるミッションとクイズに答えていくと次の曲に進むことができます」と説明。まずは、2016年11月9日にリリースされたデビュー曲「What time is it now」について。なにか思い出があるかどうか聞かれたスビンは「今日のスンシク兄さんの髪型がその頃の髪型みたいです」とコメント。その答えにスンシクはすぐさま「What time is it now」のダンスを披露してファンを笑わせていた。続いてキュートなコンセプトの曲「I’m fine」では、ハンセが当時を振り返る。彼は「会社の代表から『君はヒップホップグループでデビューする』と言われていたので、この曲でデビューすると言われたときは受け入れられませんでした」と正直に告白。「でも今振り返ってみると、あの頃だったから可愛いコンセプトができたんだろうな・・・、あの頃にしなかったらいつできたんだろうって思います」と思い出に浸った。

2017年3月2日にリリースされた2ndミニアルバムのタイトル曲「EYEZ EYEZ」ではミッションが与えられ、ワンショットカメラを探してエンディングポーズを決めるというもの。ここではスンシク一人だけが最初からワンショットカメラを探すことに成功し、「俺がVICTONのリーダーだ!」と豪語。その力強い言葉に会場からは大きな拍手が送られた。

2018年5月23日にリリースした1stシングルアルバム「Time of Sorrow」でのミッションは、「イベントが終わったら何をする?」という質問に5文字で回答するというもの。ビョンチャンは「かいしょくを(会食)」、スンシクは「すき焼きだ」、ハンセは「おさけ(酒)、よし」、スビンは「バブルする」、セジュンは「ウィバース(ハングルでは3文字)する」と答え、最初に答えたビョンチャンは5文字と認められなかったため、再度答えることに。悩んだあげくに彼は「ホテル行くぞ!」(ホテルはハングルで2文字のため)と元気よく答え、会場の笑いを誘った。

2019年11月4日にリリースした5thミニアルバムの「恋しい夜」では、ビョンチャンがMカウントダウンのエンディングが好きだったと振り返り、再現することに。額に手を当てて「ヘアスタイルが重要なんです」と言って、エンディングポーズを見せると、ファンを胸キュンさせていた。

2020年3月9日にリリースされた6thミニアルバムのタイトル曲「Howling」では、肺活量が試されるミッションが行われた。ここでは、「Howling」のハンセのラップパートの「どん底まで落ちてしまった俺」の「俺(ナ)」の部分を伸ばし、誰が一番息継ぎなしで長く歌えるかを競う。ファンの手拍子に合わせて一斉にスタートし、「ナ—」と伸ばしていくと、次々とメンバーが脱落していく中、ハンセが最後まで残って優勝。会場からは大きな拍手が起こるが、これに納得のいかなかったメンバーはハンセを囲んで、「本人のパートだから上手くできたのかな? 正直に言って、一度も息継ぎしてない?」と詰め寄る。するとハンセが「ラップをするときは次の言葉を言うときにすばやく息を吸うことが大切なんです」とクールに答えながらも、「なので、途中で一回息を吸っちゃいました。スミマセン!」と潔く認め、メンバーから「うそつくなよ!」と日本語で怒られる場面もあった。

2022年5月31日にリリースした7thミニアルバムのタイトル曲「Stupid O’clock」では、曲のイントロを1秒聴いてタイトルを当てるミッションが行われ、最新曲の8thミニアルバムのタイトル曲「Virus」ではセジュンが「高音パートが大変だった」と振り返り、ビョンチャンが音楽番組で朝早い時間のリハーサルで声が裏返ってしまったエピソードを話した。

ゲームコーナーを終えると、初めて披露する曲「Alive」のステージへ。清涼感溢れるサウンドにのせて、リズミカルなラップと伸びやかで透明感あふれる歌声でファンを魅了した。

イベントの後半では、メンバーが学ランを着て登場し、軽快なサウンドが魅力の「Up To You」、「Chronograph」を披露し、爽やかで明るい雰囲気が会場を包み込んだ。

スンシクは「韓国でも制服を着ましたが、日本に来たので学ランを着てみたらどうかなと思って着てきました」と伝え、ファンの心をくすぐる演出に大きな拍手が送られた。

イベントの合間には「ミチルナム」という2016年に放送されたリアルバラエティ番組を2022年バージョンにして撮影した映像が流れ、6年前を懐かしみながら撮影したと振り返る。「6年前の自分に言いたいことは?」という質問にスビンは「事務所に入る頃の自分たちに言いたいことがあります。『カン・スンシクに気をつけろ』って(笑)」と告白。この言葉にスンシクが低い声で「ついてこい! 歌ってごらん」と厳しいリーダーを再現し会場の笑いを誘うと、さらにスビンがハンセに「ハンセ兄さんはどうしてあいさつを返してくれないの?」と投げかける。この問いにハンセは「6年前の僕にスビンにちゃんとあいさつを返してあげなさいと伝えたいです」と回答。さらっと返されたスビンは、セジュンに対しても不満をぶつけることに。彼は「セジュン兄さん・・・こわいです(笑)」と言うと、すぐに「冗談でーす」と可愛く言い、末っ子のお兄さんたちへの反撃は終了。ほっこりとした雰囲気にファンも頬を緩ませた。

末っ子がお兄さんたちに攻撃をしてからは、次の曲では「ヒムネヨ、ヒョン(頑張ってお兄さん)」と言うセリフがポイントとなる曲「Better Place」を披露。トロピカルなサウンドにのせて優しい歌声でファンを癒すと、続いて西野カナの「Best Friend」を歌いファンを驚かせる。日本語の曲には候補として、「Pretender」や「なんでもないや」、「Lemon」なども挙がったとのこと。「Best Friend」を選んだ理由についてスンシクは「悩んだのですが、『Best Friend』という曲がファンの皆さんに共感していただけるのではないかと思って決めました。日本のファンのみなさんにはいつも会えるわけじゃないので、寂しい時間がきっとあると思います。この曲を通して、いつも僕たちはベストフレンドだよと言いたかったんです」と伝え、VICTONからの真心を届けた。この曲ではハンセが日本語のラップも入れて披露。彼は「日本語でラップの歌詞を作るのは初めてのことでした。レコーディングも3、4日前に終わったばかりで、言いたいことを歌詞にしてそれを翻訳機にかけたけど、ラップはライムが重要じゃないですか。なので、日本の友だちに確認しながら作りました」と伝えた。

ゲームやトーク、初披露曲など、充実したラインナップで行われたイベントはそろそろ終盤へ。神秘的なサウンドから始まる「Virus」では、セクシーさと力強さを兼ね備えたパフォーマンスとスンシクとセジュンのパワフルなハイトーンボイスで聴く者の心を震わせる。

全身全霊のパフォーマンスを披露し、最後の曲を歌う前に1人ずつイベントの感想を伝えることに。

ビョンチャンは「また早い次期に日本に来ることができて、みなさんとご一緒できて幸せでした。遠くからも、近くからも僕たちを輝かせてくれてありがとうございます。これからも皆さんに僕たちの愛情、応援を差し上げたいと思います。これからも良い姿を見せられるように頑張りますので一緒にいてください」とにっこり。セジュンは「今年も日本のALICEの皆さんと一緒に過ごすことができてとても胸がいっぱいです。いろいろなことがありましたが、ALICEの皆さんのおかげで僕たちも一生懸命頑張って打ち勝つことができました。ありがとうございます」と感謝の気持ちを伝える。スビンは「2022年はALICEの皆さんと一緒にいろんなことをして満たせた1年だったと思います。なので、2022年はとても幸せな1年として記憶に残ると思います。2023年も皆さんの幸せを願いながら、(日本語で)ぼくがたくさんすきだよ」と愛を届け、ハンセは「今年は日本のALICEのみなさんとたくさん会えた年だったと思います。VICTONが1年を締めくくる気分どうですか? 僕たちVICTONと共に様々なことをして過ごした1年なので、来年も今年のように皆さんと一緒にいろんなことができればと思います」と再会を約束した。スンシクは「今年2022年はみなさんと一緒に締めくくれること、とても嬉しいです。僕たちが日本にたくさん来ることができたのはみなさんのおかげなので、本当にありがとうございます。韓国で活動しているとき、韓国のALICEだけでなく、日本のALICEの皆さんが遠くから応援してくださっていること、僕たちはしっかりその応援を受け取っています。いつもありがとうございます」と伝えると、大きな拍手が会場を包み込んだ。

そして最後にセジュンが「皆さんのことを心から愛しているから歌いたい曲」と紹介し、ポップバラードナンバーの「In love」を披露。あたたかみのあるギターサウンドにのせて、「どんな状況になったとしても一緒だよ」という思いを込めて伸びやかな歌声を響かせた。続く「White Night」ではピアノの繊細なサウンドが響く中、「寂しくならないようにそばにいるよ」とALICEへの愛を届け、ファンを感動させた。割れんばかりの拍手に包まれながらステージを去ると、すぐさまアンコールを求める拍手が沸き起こる。

そして再登場したVICTONは、サンタクロースの格好やトナカイのカチューシャを付けてクリスマス仕様に。耳に心地良いミディアムテンポの「Feels good」を歌いながら、ファンにハートを送ったり、ファン目線になってしゃがんだりしてファンとの残りの時間を楽しんでいた。この曲では、ファンからのサプライズイベントも行われ、「We are in Loveいつも君のそばに立っているよ」という「In Love」の歌詞を引用したメッセージが書かれたスローガンが掲げられ、メンバーを感動させる一幕もあった。

そして最後はファンソングの「We Stay」を披露。リズミカルなギターサウンドとメンバーの優しく明るい声に癒され、会場は幸せに満ち溢れた空間に包まれた。歌い終わると、「ありがとうございます!」と感謝の気持ちを伝え、最後まで名残惜しそうにファンに手を振りながらステージをあとにした。

text:Zackey

photo:Whoop Japan(AaruTakahashi)

The post 【オリジナルレポ】VICTON  「ファンの皆さんと一緒に過ごせて幸せ。2023年も皆さんと一緒にいろんなことがしたいです!」 first appeared on Hwaiting!/ファイティン!.