「さらさらした透明な鼻水が止まらない! 」
「鼻をかみ過ぎて頭痛がする……」
このような花粉症の症状で、毎年つらい思いをする方は多いのではないでしょうか。

つらい花粉症は、正しい対策を行えばある程度軽減させることができます。

この記事では、正しい花粉症対策や間違った花粉症対策をご紹介します。
花粉症対策をしっかりと行い、花粉症の季節も楽しく生活していきましょう。


1 花粉症のメカニズムとは?





花粉症はどのようなメカニズムで発症するのでしょうか。

まず、花粉が体内に異物として侵入すると、体内の免疫システムが異物を追い払おうとして花粉に反応する抗体(IgE抗体)を作ります。

花粉が体内に入るたびにこの抗体が作られ、目や鼻の粘膜にある肥満細胞に蓄積していきます。
ある程度蓄積した状態で花粉が体内に侵入すると、肥満細胞の表面にある抗体と花粉が結合し、ヒスタミンという化学物質が発生します。

このヒスタミンが鼻の神経などを刺激し、くしゃみや鼻水といった症状があらわれます。

このようなメカニズムで、できるだけ花粉を体外へ追い出そうとして風邪のようなつらい症状があらわれるのです。


2 花粉症が悪化する! NG対策3つ





間違った対策を避け、花粉症の季節でも快適に過ごしましょう。
ここからは、花粉症が悪化してしまうNG対策を3つご紹介します。

2-1 玄関で花粉を払い落とす

玄関で花粉を払い落とすのは、NGです。
花粉はできるだけ家の外で払うようにし、室内では部屋着に着替えて花粉が舞うことのないようにしましょう。

2-2 ノーメイクで過ごす

花粉症対策でマスクをしているからといって、ノーメイクのまま過ごすのはNGです。

メイクは肌への花粉の付着を防ぐ効果があるため、アレルギー反応による肌荒れを防止することができます。
また、メイク前の保湿は十分にしておきましょう。

2-3 病院に行かずに我慢する

花粉症の症状が出ているにもかかわらず、病院に行かずに我慢するのはNGです。
「ただの花粉症だから」と、つらい症状をそのまま放置して我慢していても、症状はよくなりません。

花粉が多く飛散する前や、症状が軽いうちから病院に行くことで花粉シーズンを楽に乗り越えることができます。


3 つらい症状に負けない! 正しい花粉症対策4つ





ここから正しい花粉症対策を4つご紹介します。
正しい対策を行い、つらい花粉症の時期を乗り越えていきましょう。

3-1 ポリエステルの服を着る

服は、ポリエステル生地のさらさらした素材のものを着用するのがおすすめです。
また、ナイロンやウール素材も花粉が付着しにくいとされているため、できるだけこういった素材のアウターを着用するといいでしょう。

花粉を簡単に払えるので、室内に入る花粉を減らして症状を抑えることができます。


3-2 窓を少し開けて換気する

窓を少し開けて換気を行いましょう。
花粉が飛散する時期は、玄関のドアを開閉することによって花粉が家の中にたまってしまうため、換気は必須です。
換気をする時間帯は、花粉の飛散量が少ない早朝がおすすめです。

3-3 アルコールを控える

花粉症の症状を抑えたい方はアルコールをできるだけ控えましょう。
アルコールを摂取すると全身の毛細血管が拡張してしまうため、花粉症の症状が重くなります。
さらに、アルコール摂取後に生成されるアセトアルデヒドという成分が、アレルギー反応を引き起こすヒスタミンの放出を促してしまいます。

花粉症対策を万全にしていても、「アルコールを飲んだら症状が重たい」と感じる方は控えるのがおすすめです。

3-4 乳酸菌飲料を飲む

つらい花粉症には、乳酸菌飲料を摂取するのもおすすめです。
乳酸菌は花粉症の症状を和らげることが、研究でわかっています。

乳酸菌株によっても効能は異なりますが、免疫のバランスを整えて花粉へのアレルギー反応を抑えることが期待できるでしょう。


4 花粉症対策には漢方もおすすめ





「鼻水が止まらない」
「頭痛や咽頭痛がつらい」
このような方には漢方もおすすめです。

花粉症は、花粉と体内のIgE抗体が結合し、神経や血管を刺激することで生じます。
また、胃腸機能の低下や水分代謝の乱れ、冷えや季節の変動による免疫機能の低下も原因として考えられます。

花粉症対策に用いられる漢方薬には、
・鼻水や鼻詰まり、くしゃみなどの症状を主に抑える
・花粉症などのアレルギー体質を根本から改善する
の2種類の役割があります。

花粉症に悩む方には、鼻水や鼻詰まり、くしゃみなどの症状を抑える作用に加え、根本から改善するために
・からだを温め体内の巡りをよくする
・水分の循環をよくしてアレルゲンや老廃物を排出する
・炎症を和らげる
・消化・吸収機能をよくして抵抗力を高める
といった作用をもつ漢方薬が用いられます。

漢方薬は自然由来の成分でできているため、一般的に副作用が少ないという特徴があります。

また、ひとつの症状に対し強い効果を発揮する西洋薬とは異なり、今起きている不調を抑えながら、症状の根本改善や体質改善を目指せます。
毎年、つらい花粉症の症状で悩む方は、ぜひ一度試してみてはいかがでしょうか。

ここでは、花粉症症状におすすめの漢方を2つご紹介します。

・葛根湯加川芎辛夷(かっこんとうかせんきゅうしんい)

鼻詰まりがひどく、粘り気のある鼻水が出る方におすすめの漢方薬です。
鼻詰まりの原因となる、からだの冷えを改善する働きがあります。
慢性鼻炎や蓄膿症の方にも使用されます。

・小青竜湯(しょうせいりゅうとう)

さらさらとした粘り気のない透明な鼻水が止まらない方におすすめの漢方薬です。
水分代謝を促し、からだを温めつつ、くしゃみを軽減させる働きがあります。
鼻炎や喘息の症状がある方にも用いられます。

漢方薬を選ぶ際は、自分に合ったものを見つけることが大切です。
自分の体質や症状を無視した漢方薬を服用すると期待する効果が見込めなかったり、副作用が起こったりする可能性もあります。
服用前には、漢方薬に精通した医師や薬剤師に相談しましょう。

漢方専門の薬剤師に提案・アドバイス・サポートしてもらえる「あんしん漢方(オンラインAI漢方)」などのオンラインサービスもあります。

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5 正しい花粉症対策をして快適に過ごそう


毎年つらい花粉症も、対策をきちんと行えば症状を軽減することができます。
また、つらいときは我慢せずに病院に行くことも大切です。
今回ご紹介した簡単な対策から始めていきましょう。


<この記事を書いた人>





あんしん漢方薬剤師
中田 早苗

デトックス体質改善・腸活・膣ケアサポート薬剤師・認定運動支援薬剤師。
病院薬剤師を経て漢方薬局にて従事。
症状を根本改善するための漢方の啓発やアドバイスを行う。

健康・美容情報を発信するMedical Health -メディヘルス-youtubeチャンネルでは、お薬最適化薬剤師として「無駄な服薬はお財布と体の敵!」をモットーに薬の最適な選び方を解説する動画を公開中。

症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホ一つで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」でも薬剤師としてサポートを行う。

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