今年の夏は9日間、韓国で過ごしてきました。
日韓の関係悪化が連日ニュースで流れるので、心配する声もありましたが、
韓国に暮らし、日常的に連絡を取り合い、韓国の様子を知らせてくれる
韓国人、日本人がいる私にとっては躊躇(ちゅうちょ)する理由もなく、
無事、行って帰ってきました。

綺麗な海や대게(テゲ/ズワイガニ)など、旅先での何枚かの写真は
当校インスタグラム
にアップしています。
この機会に是非フォローもお願いします!(^^)

さて、訪韓するたびに「これまで聞いていなかった」韓国語に出会い、
勉強になるのですが、「それ、間違った使い方じゃない?」と、
구세대(クセデ/旧世代)丸出しの感想を抱いたりもします。

5年前に久しぶりに訪韓したときは、接客業の人がモノにも
「그건 없으세요. 」(クゴン オpスセヨ/それはございません、の意味)と、
本来だったら人への尊敬語である「-(으)세요(~セヨ/~でいらっしゃる)」を
付けていて気持ち悪くて仕方がなく、当メールマガジンで何回かに渡る
特集を組んだほどです(笑)。

そうしたら、今回!
その「없으세요.(オpスセヨ/ございません、の意味になるよう)」に
さらにムズムズが追加されているではありませんか。

ホテルで、ショップで、私が「○○ 있어요?」(○○ イッソヨ?/○○ありますか?)
と聞くと、複数の人がこう言うのです。

「따로 없으세요.」(タロ オpスセヨ)

따로(タロ)は、

・저희는 부부지만 일 때문에 따로 살고 있어요.
(チョイヌン プブジマン イrテムネ タロ サrゴ イッソヨ
/私たちは夫婦ですが仕事のため別々に住んでいます)

・식비는 따로 계산해 주세요.
(シkピヌン タロ ケサネ ジュセヨ/食費は別途計算してください)

というように、「別々に、離れて、別途、ほかに」というような意味のはず。

なので、そう言われるたびに、「どこかにはあるけど、今は(ここには)ない」
というふうに瞬間的に捉えてしまい、
「じゃあ、どこかにあるのかな。あるなら教えてほしい」とこれまた
瞬間的に脳内で処理されるので、「ありません」とズバリ言われていることに
気付くのに数秒かかるのでした。

この「タロ」はとても気持ちが悪く、当校で韓国人の先生に尋ねてみたところ、
お一人の先生は、「특별히(トゥッピョリ/特に)」というニュアンスで使っているのだろう、
日常会話としてはそこまで違和感は覚えない、と。

もうお一人の先生は、私と同じように捉えてしまい、違和感を覚えるとのことでした。

想像ですが、「-(으)세요(~セヨ/~でいらっしゃる)」が登場したのと
同じような理由で、ずばり「ありません」と答えることが失礼なのではという
意識から、やんわりと、無いことを伝えるために出てきたのかな、とも思います。

しかし、たまたま私が気付かなかっただけで、オカシイ用法でも、
最近使われ出したわけでもないのかもしれません。
この「タロ」問題は、タロ、調査してみたいと思っています。




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