先週末、当校恒例の韓国語講座スピーチ大会がありました。感動的なひとときに
なりましたが、次週、大会についてお伝えしたいと思います。
さて、前号の当メルマガで、
>夏に韓国に行ったとき、この日本語(日本人)と韓国語(韓国人)の持つ
>「~ていい(ですか)?」の感覚の違いを久しぶりに思い出した出来事がありました。
と締めくくり、どんなエピソードだったのか今週ご紹介する予定でしたので、
早速、参りたいと思います。
長期の家族旅行で意外と大変なことというと……、そう、「洗濯」です。
今回の韓国滞在は9日間。まさか9日間、毎日違う下着、違う服を着て、その
大荷物を持つ余裕はないし、そもそも夏は汗をかくので着たものを1~2日だけ
置いておくのもなんだかいやなものです。しかも海に入ったりするので、
海水や砂との格闘もある。
良いホテルにはハウスキーパーさんに出すランドリーサービスがありますが、
そのイメージは、ビジネスマンが1人分の下着やワイシャツを出すようなイメージ。
洗濯機が満杯になるような量を出すようなものではない気がします。
したがって、旅行の道程は、食事や観光を中心に回ると同時に、私の場合
それに洗濯が加わり、食事、洗濯、観光をどう回すかで頭の中はフル回転。
しかも洗濯は、食事や観光のようにその場で消費して終わるものではなく、
洗剤や洗濯機が必要。コインランドリーの場合、機械に合ったコインが
複数枚必要。洗濯機がない場合は手洗いしないといけない。乾燥機が必要
だけれど、ないときがある。その場合、脱水機だけでもあると良い。
ない場合は頑張って絞る。そして部屋干し……と、どうですか?
かなり手間のかかる工程で、洗濯機が回る時間、乾く時間を考えると、
段取りも重要です。
今回滞在したホテルの中で、東海岸の束草(ソクチョ)で宿泊したところが
もっとも大きく設備も充実していたので、当然コインランドリーが施設の中に
あるだろうと、 下調べを怠り、釜山からの数日間の洗濯物(4人分…) を
もってチェックインしたところ……、フロントで洗濯機も、ランドリーサービス
もないということが分かり、蒼白……。市内に行けば、コインランドリーが
あるとのことでしたが、車に乗って洗濯をしに行くだなんて……。
フロントの人によると、スパに脱水機があるよ、と。水着を脱水させるもの
なのでしょう。というと、きっと小ぶりだな、一度じゃ回りきらないな。
スパって、プールだな、洋服着たまま場所を占領して怒られたら嫌だなあ
と思いながらも、なすすべなく、4人分、数日間の洗濯物を部屋で手洗いし、
あらく絞り、大量の濡れた洗濯物が入った大きな袋を抱えて、スパに持ち込みました。
スパの入り口で、恐る恐る、
「탈수기가 있다고 들었는데 써도 돼요? 세탁기가 없어서 빨래한 것을 탈수하고 싶은데...」
(タrスギガ イッタゴ トゥロンヌンデ ソド トェヨ? セタッキガ オpソソ
パrレハン ゴスr タrス ハゴ シプンデ/脱水機があると聞いたのですが、
使ってもいいですか?洗濯機がなくて、洗濯したものを脱水したいのですが )
等々、受付の人に言ったところ、眉間にしわを寄せ、ものすごーくいぶかしげな
顔をするではありませんか。 「はぁ?何言ってんの、この人」という声が、
顔に書いてある(笑)。
同じようなセリフを何度か言うと、受付の人がこう言いました。
「예, 쓰세요. 쓰시면 돼요.」
(イェ、スセヨ。スシミョン トェヨ/はい、使ってください。使えばいいです)
あ、そうか、と思いました。許可を取るほどのことではないんだ、と。
結果論ですが、アンニョンハセヨ、だけで充分。言いたいなら
「脱水機使います」なのでしょうが、それも言う必要はここではないのでしょう。
よく、「海外で、話したことが伝わらなくてショック。発音が悪いのかな」と言う方が
いますね。私ももちろん経験があります。
でももしかしたら、私たち外国人が、相手にとって想定外のことを尋ねるから、
それを言うことになった背景や意図が分からず、なんて答えたらよいのか
わからない、というシチュエーションもあるのだと思い至りました。
脱水機はシャワールームにあり、3回くらい回しました。シャワーをしている人の
横で、服を着たまま脱水してても誰も気に留めませんでした。
そうだ、日本と違って、このあたり、韓国はおおらかだったっけ、と……。
海外旅行はこういったちょっとした感覚の違いがまた面白いな、と思いました。
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「言葉を知り、文化を知り、人を知る」をモットーに、東京・虎ノ門で韓国語講座を開講。「趣味の韓国語」、「シゴトの韓国語」などのクラスから実践的な通訳や映像翻訳の技術が学べる講座まで、あらゆるレベル、ニーズに応えています。
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