本日は、読者の方のリクエストからお送りします。リクエストを下さったのはHさん。
Hさんは日本の方なのですが、W杯韓国代表の朴智星(パクチソン)選手の大ファン。
朴智星選手といえば、先日の韓国×フランス戦で劇的な同点ゴールを決めましたね。
さて、Hさんはそんな「好き」が高じて、韓国のファンとメールや掲示板で情報交換
をしたり、会話をしたりするのだとか。韓国語は、朴智星選手がプレーするプレミア
リーグのチームや外国人選手を韓国語で読んだり、書いたりする必要性に迫られ
たりする中で見につけたというのですから、「好きこそ物の上手なれ」とは侮れない
ですね。
早速、Hさんからのお便りを紹介しつつ、本日の「知っトク」をお送りしたいと思います。

~~~Hさんのお便りから、その1~~~
韓国のファンは、選手が怪我をすると、「빨리 나으세요(パルリ ナウセヨ/
早く治してください)」と言います。私はず~~っと、「怪我は『早く』治すより
『しっかり』治さないと、また再発する可能性が高いじゃないの?韓国人は何でも
『빨리 빨리(パルリ パルリ/早く早く)』なんだから」と、
韓国のファンのメッセージに疑問を持っていました。だから私はよく、
『잘 나으세요(チャル ナウセヨ)』という言葉を使っていました。
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なるほど。韓国を象徴しているといわれる「빨리 (パルリ/早く)」は、
「早く治しなさいよ!」と相手を焦らせているような印象を覚えるので、思いやり
を感じることができず、使うのに抵抗があった、というHさん。そこで、「しっかり治して」
の意味を込めて、「잘(チャル/よく)」を使っていた、ということですね。

~~~Hさんのお便りから、その2~~~
ところが韓国人の方から、『빨리 나으세요(パリ ナウセヨ)』には、
「1日も早く良くなると、治るといいですね。」という意味が含まれていることを
教えてもらいました。別に早く治るように、無理を強いている訳でもないと知り、
私はそこで初めて、5年近く思っていた疑問が解けました。その韓国人の方が
言うには、骨折して入院している人に対しても、『빨리 나으세요
(パリ ナウセヨ)』という言葉を使うとのことでした。長年の私自身の勘違いに
大笑いするしかありませんでした。ちなみに『잘 나으세요』
という言葉は、ネイティブの人は使わないとも教えてもらいました。
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ほほう。良かれと思って使っていた「잘 나으세요」は、使われない表現
だった、と。よかったですね。長年の疑問が解けて、そして間違った表現も直し
てもらえて。「빨리 나으세요」は、気軽に声を掛けられて、しかも相手
を思いやる気持ちが含まれた良い表現なのですね。
皆さんも、まわりに風邪をひいたり、怪我をしている韓国人がいたら、「빨리
나으세요(パルリ ナウセヨ)」と声を掛けてみてはいかがでしょうか。
焦らせているわけではないので、大丈夫ですよ!



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