最近、改めて「へぇ、韓国語ではそうやって言うんだ」と思ったことがあったので
ご紹介します。

 とある集まりに参加した韓国人の知り合いの話。いろんなところに声をかけた
のに、ある団体からは1名しか参加者がいなかったとのこと。その話を聞き、
私が「そうですか、○○さんしか来なかったんですか」と言ったところ、

 「네, ○○씨만 오셨어요.」
(ネェ、○○シマン オショッソヨ/はい、○○さんだけ来ました)

 とのこと。「~しか来なかった」ではなく、「~だけ来た」と前向きな!肯定的な
言い回しだったので、この人は前向きだなぁ、と思いました。ほら、できないこと
を探すのでなく、できることを探す、とか、ないものを悲観するのでなく、あるもの
を活かす、というような発想、あるじゃないですか。ベンチャー企業の世界でよく
耳にする発想ですね。
 ちなみに、 「~しか…ない」という表現が韓国語にないわけではないのです。
「○○さんしか来なかった」を韓国語に直訳すると、「○○씨 밖에 안 왔어요.」
となるのですから。

 さて、何日か過ぎ、同じような現象?にまた遭遇したのです。最近、弊社で手
がけた翻訳をチェックしていました。日本語の原稿が、「この資料が、○○図書館
にしかありませんでした」となっていたところを、韓国人翻訳家の方は、

「이 자료가 ○○도서관에만 있었습니다.
(この資料が、○○図書館だけにありました)」

と訳していたのです。
 ほほう、先ほど紹介した人が特に前向き!というわけでなく、韓国語では、
「~しかない」を、「~だけある」と訳すことが多いようです。
韓国・韓国語・韓国人全体が前向き!なのかもしれません。



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