なんとも暗澹たる気持ちにさせられる出来事が起きてしまいました。今回韓国の
珍島で起きた海難事故。呆然とニュースを眺め、情報収集をしては、逆に触れたくない
気持ちにもなる……、まさに2011年の大震災のときに似た気持ちになった一週間でした。

この事故では避難のしかたや、責任ある人々の誘導方法について論争が起きて
いますが、私も……大震災のとき、「これで良かったのか」と後で思う判断をしました。

大きく揺れた後、ものが散乱して授業ができない状態になってしまい、先生と生徒さんには
すぐ荷物をまとめさせ、一緒に階下に降り、授業の中止を告げ、帰宅を促しました。

「帰宅を促す」……、そうです。この日、都心にいた人は容易に帰られなかったのです。
「帰ることができない」ことを知ったのは、自分ももう会社に後戻りできないほど
歩いてしまったとき。親戚の家に避難した夜、「交通機関がマヒしているから、職場などに
いる人はそのままとどまるように」とアナウンスされているのをニュースで知りました。

その後、幸い先生方や生徒さんはそれぞれの方法で路頭に迷うことはなかったことを
知りましたが……、あのとき、「帰りなさい」とした私。何かあったら「知らなかった」
「そのときは、そうなるなんて思わなかった」では済まされないことでしょう。

今回、改めて以下のように思い直しました。

「책임자로서의 위기대처 능력을 더 길러야 합니다 .」
(チェギムジャロソエ ウィギテチョヌンニョグル キルロヤハムニダ
/責任者としての危機対処能力をもっと養わなければなりません)

※日本語の「危機管理能力」は韓国語では「危機対処能力」という言い方を
するのがポイントです

「‘괜찮겠지’라는 생각은 버리고 최악의 상황을 염두에 두면서 살아야 합니다.」
(‘ケンチャンケッチ’ラヌン センガグン ポリゴ チェアゲ 
サンファンウル ヨムドゥエ トゥミョンソ サラヤ ハムニダ/
‘大丈夫でしょ’という考えは無くし、最悪の状況を想定しながら暮らして
いかなければなりません)

自然災害に悩まされる国に住む私たちにも、事故は様々な教訓を与えてくれます。


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